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エコビズ▼1000回繰り返し使えるグリーンエコベルトを提供 

2008年08月04日

 パレット積み上げ後、荷物の固定と荷崩れ防止のために行われているストレッチフィルムによる包装。
広く一般的に行われる包装形態だが、使い切りのため、産業廃棄物としての処理など多くの課題を抱えている。
 こうした課題に真っ向から取り組むベンチャー企業がでている。
 環境対策としての取組みから、再利用でき、CO2の発生の抑制とコスト削減に貢献できるストレッチフィルムの代替商品を開発したのがエコビズ(本社=大阪市中央区)だ。
 同社は大手飲料メーカー、製造メーカーの依頼を受け、ベルト方式で繰り返し、荷物を固定できる「ECO Biz Belt」(グリーンエコベルトを開発。この製品の販売を行うために2006年8月に設立したベンチャー企業。
 同社開発製品の「グリーンエコベルト」は、ベルト状の製品を荷物に巻き「面ファスナー」で付けるだけ。これだけでストレッチフィルムを巻きつけたときと同等以上の荷崩れ防止効果があり、1000回程度(面ファスナー貼付5000回程度)繰り返し使える。
 女性スタッフ1人でも簡単に巻きつけが可能な簡単な構造で、素材には温度・湿度変化に強い素材を採用。使い捨てではなく、繰り返し使えるため、包装コストの削減につながり、産業廃棄物の大幅な削減(CO2排出削減)を図ることができる。
 2008年6月より新製品として「グリーンエコベルト」の進化版「エコビズベルト」の販売を開始した。「グリーンエコベルト」同様、リサイクルできる包装材はでているが、同社の新製品は耐用期間をむかえた段階で回収され、再商品化工程を経て、再びベルト製品として再利用できる「究極のエコベルト」といえる。
 当初の「グリーンエコベルト」は販売売り切りタイプとして売り出し、サントリー、堀場製作所、NEC、王子製紙、澁澤倉庫など2年間で30社が採用。検証中の企業を含めると60社に達している状況だ。
▼RFIDタグを付加したリース式のグレードアップ版を提供
 同社では、従来製品「グリーンエコベルト」をさらに利便性と付加価値を向上させるべく、NECとの協業のもと、RFIDタグをベルトに貼付(標準搭載)し、RFID対応端末やゲートを使うことによって、ベルト自体の使用回数や荷物管理を行える形へとグレードアップ。
 このグレードアップに併せ、それまでの販売売り切り方式から、月額単位でのリース式(1100ミリ×1100ミリパレット積みに対応した外周4400ミリ×ベルト幅800ミリタイプで月額530円)へと切り替えた。
 コスト試算ではストレッチフィルム(1パレット61円、廃棄負担コストを除く)との比較で、エコビズベルトは月約9回の使用で回収可能。グレードアップバージョン版である「エコビズベルト」は、経済産業省が主導する環境実証実験事業である、平成20年度のグリーン・サービスサイジング実証事業にも採択された。
 今後、既存ユーザー含め順次、入れ替わりが図られるとともに、新規顧客開拓をめざしていく方針だ。
(月刊ロジスティクスIT8月号掲載)