野村不動産インベストメント・マネジメント▼「『総合力』が武器」 
2008年09月03日 【物流ウィークリーhttp://www.weekly-net.co.jp/】野村不動産インベストメント・マネジメント(東京都新宿区)は04年から物流倉庫事業を開始し、現在は首都圏を中心に17施設、合計約20万坪の施設を運営している。
「新築で大規模、最新スペックの施設を提供する」(物流施設事業部長の山田譲二氏)ことをテーマに、05年から開発型案件に着手。「LandPort(ランドポート)」のブランド名で、今年1月に「ランドポート板橋」、6月に「同浦安」を竣工し、現在も八王子(同12月竣工予定)、川越(09年4月竣工予定)、横浜(10年4月竣工予定)に加え、ビルド・トゥ・スーツ型の春日部(09年6月竣工予定)の建築が進んでいる。
物件の規模は「少なくても3000―5000坪以上」(同)。実際、「ランドポート」は2万坪超が3物件、1万坪超が3物件と、好立地に広大な敷地を確保し、事業者の物流効率化に寄与している。
同社は物流施設のほかにもオフィスや住宅、商業施設などを総合的に展開。その強みが最も生きるのが土地取得の時だ。「全国の野村不動産グループのネットワークを通じて、不動産の売買・賃貸に関するあらゆる情報が入ってくる。この中から、物流業に向く土地をピックアップする」と、同社の持つ「総合力」をアピールする。
また、大規模物件を中心としていることもあり、「エリアを慎重に見極め、年間5―10件程度の開発・取得というペースを守っていく」と、マーケットを見据えた上で拡大を急がない方針を打ち出している。当面は、首都圏・関西・中京エリアを中心に展開するという。
開発施設のコンセプトは「長きにわたってお使いいただけるような施設」で、梁下有効高や床の耐荷重、トラックバースの設置数などに関しては、「流通加工業務などにも幅広く対応できるよう、汎用性の高い設計を心がけている」。竣工したばかりの「ランドポート浦安」は、5階建ての1階部分の中央を「センター車路」が貫き、両サイドのトラックバースに接車できるという珍しい設計。マルチテナント型であることを留意した上で、使い勝手を追求した。
また、同社は施設の計画段階から、従業員の確保も視野に入れている。「ランドポート」はいずれも、幹線道路からのアクセスはもちろん、鉄道駅からの近さも強み。「『物流の効率化』と『人の採用』の両方を見て、トータルでメリットを出せるような物件にしていきたいと考えている」。
「総合」であるからこそのネットワークと「安心感」を武器に、さらなる「物流業界の深耕」を目指す。
http://www.weekly-net.co.jp/tnews/cat14/post-3013.php#more