ケイヒン▼大黒埠頭流通センターに200kWの太陽光発電システムを設置 
2009年04月02日 環境対策は、景気対策の柱の1つに掲げられ、なかでもCO2排出削減に貢献する太陽光発電設置は注目されている。設置を支援するための補助事業も進んでいるなか、物流センターでの設置も進みはじめているようだ。
物流施設では、これまではどちらかというと物流不動産企業が付加価値向上をさせるために設置する展開が多かったが、そうしたケースに限らず、倉庫業者が自らの環境施策として、太陽光発電を設置するケースもでている。
今年3月に施設を竣工させたSBSホールディングスの「野田物流センター」、ケイヒンの「大黒埠頭流通センター」があげられる。ここでは2つの事例のうち、ケイヒンの取組み状況にスポットをあてた。
今年1月20日、倉庫業者の「ケイヒン」(本社=東京都港区)は、横浜市鶴見区にある延べ床面積2万7680㎡の「大黒埠頭流通センター」に、発電容量200kWの太陽光発電システムを設置。稼動をスタートさせた。
ケイヒングループは、環境問題への取り組みを重要な経営課題と捉え、2003年11月に環境方針を制定。倉庫業・トラック運送事業の全事業所においてグリーン経営認証を取得し、これまで環境負荷低減の取り組みを推進するとともに、設備面では、倉庫施設のトランスを高効率の省エネ型に更新、六甲冷蔵流通センターにおける外断熱の全面改修の実施、また、ハイブリッド車の導入など、電気・ガソリン使用量の削減に努めてきた。
今回の取組みでは、年間想定発電量は約20万kWhで、当センターの年間使用電力量の約10%が賄われる予定。コンプラ推進のために、1階ロビーには、「42インチの液晶ディスプレイ」を設置。太陽光発電システムの概要を示すとともに、当日の発電量・当日までの累計発電量等のデータをリアルタイムで表示している。
なお同プロジェクトは、平成20 年度の(財)新エネルギー財団助成事業(新エネルギー技術フィールドテスト事業/太陽光発電新技術等フィールドテスト事業)として採択され、3月16日に同財団の確定検査が終了している。
大黒埠頭流通センターの概要は次のとおり。
<大黒埠頭流通センター>
建物:鉄筋コンクリート造5階
所管面積:27,680㎡(普通倉庫)
・主要設備:スパイラルランプウェー
定温庫