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CBRE▼首都圏の物流施設の空室率1.4ポイント低下で13.6% 

2009年04月30日

 【LNEWS(http://www.lnews.jp)】シービー・リチャードエリスは4月16日、首都圏の大型マルチテナント型物流施設の空室率が、13.6%と前期比1.4ポイントの低下となったと発表した。
 同社によると2009年3月時点の首都圏における賃貸物流施設の空室率を調査したもので、既存施設からのテナント流出もみられたが、新規供給物件がなく、空室を大きく消化した物件がみられたことが影響して、空室率は低下した。
 テナントサイドの動向は、景気の先行きに対する不透明感もあり、事業決定を先延ばしする動きもみられ全般的に鈍化している。
 物流拠点の効率化を目的とした統廃合を背景とする大型ニーズは引き続き見られるものの、需要が顕在化しにくい局面であることは否定できないとしている。
 今後は、新規需要の大幅な拡大は考えにくいため、既存施設からのテナントの流出が進むようであれば、今後空室率が上昇する可能性も考えられる。
 空室率算出基準は、調査棟数が43棟で、千葉県・東京都・埼玉県・神奈川県に立地している延床面積10,000坪以上の物件。原則として、開発当時に複数テナント利用を前提として企画・設計された建物。
 竣工年別で空室率をみると、今期は全サンプルで低下しているのに対し、竣工1年以上の物件の空室率が大きく上昇を示した。
 これは、新規供給が集中した2008年Q1時に竣工した物件の空室消化が進んでいないことが大きく影響しており、今後も、新規供給が集中した2008年の竣工物件が含まれてくるため、空室消化が進まないようであれば、上昇する可能性が考えられる。
 さらに、稼動床面積の推移をみると、前期は新規需要が伸張し大きく増加を示したが、今期は依然増加を示したものの増加幅は鈍化している。
 大型物件に対する引き合いはあるものの、景気後退局面を背景にテナントサイドの動きが鈍化しているため、今後も稼働床面積が大きく増加することは期待しにくいという。