沖データ▼欧州地域のSCM改革で、1億2000万円の物流コスト削減 
2009年06月03日 【LNEWS(http://www.lnews.jp)】沖データは5月26日、欧州地域向けカラーLEDプリンタとドットインパクトプリンタのサプライチェーンマネジメント改革を実施したと発表した。 10日間納期を短縮したほか今年度は2007年度比で110トン/年のCO2排出量と1億2000万円の物流コスト削減を見込む。
欧州地域で約50万台/年のプリンタを販売しているが、欧州各国の多様な仕様要求に応えるため、中国とタイで製造したプリンタ本体を完成検査し、個装梱包のないまま英国に船便で輸送していた。
英国の港からは自社のスコットランド工場に電車とトラックで輸送。各国向けにマニュアル、ACケーブル、ドライバCDなどを入れて個別梱包し、各機種別のカスタマイズとユーザー向け要求仕様のカスタマイズをした後、再度完成検査を実施。トラックと船でオランダの商品倉庫に輸送し、欧州各国の販売店と顧客に出荷する体制を取っていた。
欧州地域は売上の半数を占める主要市場であり、このため生産と物流の効率化による納期短縮と物流コストダウンが課題となっていた。そこで、欧州地域で販売する全体の約3割に当たるカスタマイズ要求の少ないドットインパクトプリンタとカラーLEDプリンタの一部で、本体を生産するタイ工場の生産ラインに従来スコットランド工場で行っていた各機種別カスタマイズ業務を取り込んだ。
これでスコットランド工場を経由せずにオランダ商品倉庫に直接輸送できるようになり、オランダ商品倉庫内に作業スペースを確保して、各国向けコンフィグレーション業務などを開始した。
今回の改革でタイ工場からオランダ商品倉庫までの納期を10日間短縮でき、英国内の輸送が不要となった。同時に、英国内の2か所の外部倉庫をスコットランド工場近隣の1か所に集約でき、倉庫費用を含む物流コスト削減を実現したという。