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シービー・リチャードエリス・9月調査▼首都圏の大型施設の空室率は19.9%に 

2009年11月03日

 事業用不動産サービス会社である「シービー・リチャードエリス」は、今年9月時点の首都圏における賃貸物流施設の空室率を発表した。
 それによると、今期の首都圏の大型マルチテナント型物流施設の空室率は、前期比3.6ポイント上昇し、19.9%となった。既存施設でまとまった面積の成約がみられたが、今期竣工した3棟がテナント未定のまま竣工を迎えたことや、前期に竣工した施設の空室消化が進まなかったことが、空室率を押し上げた。テナントサイドの動向としては、景気低迷による物量の減少により、引き続き動きは鈍く、まとまった面積帯の引き合いはみられるものの、求める賃料水準は一段と厳しくなっている。また、エリアによっては水面下におけるテナント誘致競争が激化しており、オーナーサイドは契約条件に対して柔軟に対応することにより需要を取り込むケースが出てきている、としている。
 その上で、年内に1棟の新規供給が控えているものの、2010年以降は新規供給が限定的なため、空室率が大きく悪化することは考えにくい、とまとめている。
 また竣工年別の空室率でみると、竣工1年以上の既存施設は、まとまった面積の空室消化がみられたこともあり、前期から3.2ポイント改善し8.8%となった。既存施設については、時間を要しながらも順調に空室が消化される施設もみられているが、一方で長期的にテナント誘致に苦戦している施設もみられ、同一エリア内であっても施設によって空室消化状況に格差がみられ始めているという。