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日通総研▼2010年度総輸送量は4%減少 

2009年12月28日

 【LNEWS(http://www.lnews.jp)】日通総合研究所は12月22日、「2009・2010年度経済と貨物輸送の見通し」を発表した。それによると、2010年度の総輸送量は4.0%減と11年連続の減少が見通され、1969年度以来の50億トン割れの低水準に落ち込むと見込まれている。
 貨物輸送量の見通しでは、2010年度の総輸送量は、内需に力強い回復が見込めず4.0%減と11年連続の減少となり、ピークだった1991年度(69.2億トン)の約3分の2まで落ち込む。
 そのうち消費関連貨物は消費マインドの盛り上がりが期待できず、引き続き前年度水準を下回る。生産関連貨物は一般機械、輸送用機械、鉄鋼、石油製品などのマイナスによりトータルでは2%台の減少となる。建設関連貨物は公共投資の1割近い落ち込みなどで、砂利・石材などは7%台の大幅な減少となる。
 輸送形態別の予測では、JRが2009年度は全体で8.7%減、2010年度は0.8%減と5年連続で落ち込む。特別積合せトラック輸送量は 2009年度が8.0%減、2010年度は0.5%増と微増に見通し。内航海運は2009年度に16.0%減と大きく減少し、2010年度も6.0%減と 10年連続で減少。国内航空は2009年度に5.4%減となるが、2010年度は1.6%増と増加に転じる。
 国際貨物輸送では、主要9港の外貿コンテナ貨物の輸出は中国などアジア向け貨物が牽引する一方、欧米向け貨物の持ち直しが遅れ2009年度は 7.2%減、2010年度は7.8%増となる見通し。輸入は、主力の消費財で力強さを期待するまでには至らず2009年度は6.6%減、2010年度は設備投資の小幅成長を反映して機械機器が小幅な伸びとなり、4.9%増となる。
 2010年度の国際航空の輸出は、2009年度4.2%増で推移。2010年度も本格的な需要回復が見込めず、下期には増勢が大幅に鈍化し年度全体では8.8%の増加となる。2010年度の輸送量見通しは、ピーク時の2007年度に対し20.5%少ない水準で推移。輸入は、機械機器が回復テンポが鈍化し4.2%減、2010年度も盛り上がりに欠ける消費マインドを反映して食品、衣料品も高い伸びが期待できないことから3.7%の小幅な増加にとどまる。