一般人が見た倉庫の魅力は? − 32 
歴史的な倉庫で思い浮かぶのは、北海道の小樽運河沿い。重厚感のある倉庫が、ショップや飲食店に利用されている。また、横浜の赤レンガ倉庫も有名だ。
ただし、こちらの倉庫も、倉庫の中では歴史的にも「古参」派だ。今、求められているのは、築40年、50年程度の、まだまだ現役で利用できる倉庫。ただし、最新の大型物流センターと比べると、機能面で弱さが出る施設のことだ。そんな倉庫をどうPRしていくのかが鍵となる。
倉庫の魅力とは何だろうか?物流マンにとって当たり前でも、一般の人の目線で見た場合、新鮮に映るものがある。それは倉庫に広がる大空間だろう。端から端まで見通せ、天井も高い。そんな広々とした空間を見ることは、よほど特殊な(お金をかけた)建物にしないと、普段はまず見ることもできないし、使うこともできない。
セミナーで講師の池田浩大トーウン代表取締役が「体育館のような建物を想像して」と言った表現が、的を射ている。
そう考えると、小樽の運河沿いの倉庫も、横浜赤レンガの倉庫も、大空間を利用したショップであり、レストランだ。
さらに、個人的に好きなスペイン料理でも、倉庫を利用したレストランがある。倉庫の大空間をうまく利用している。そう考えると、倉庫再活用の一つのキーワードは、「倉庫の大空間」の魅力を伝えることだろう。
(了)