三井倉庫▼動産担保融資をサポート 
2011年01月14日 三井倉庫(東京・港区)は、2010年11月24日、企業の新たな資金調達手段である「動産担保融資」を、同社の寄託者(借入人)に対し、JA三井リース株式会社(貸付人)および特定非営利活動法人日本動産鑑定(評価会社)と共同で実施した(融資限度額:10億円)。同社は、保管人として担保在庫保全の役割を担う。
動産担保融資とは、融資の際の担保に不動産以外の動産(在庫や機械設備等)・債権(売掛金等)などの流動性の高い資産を充てたもの。 従来は、借入人自身が担保在庫を管理するケースが一般的であり、金融機関による在庫の管理保全や日々の在庫量のモニタリングの方法が動産担保融資の普及の課題となっていた。
これに対し三井倉庫は、長年培ってきた営業倉庫業者としてのノウハウをベースにした担保在庫の管理保全に加え、入出庫を管理する倉庫管理システムとリアルタイムで連動するABL在庫管理システムを金融機関へ提供することで、動産担保融資の円滑な実施を可能にした。
なお今回の事例は、倉庫会社が第三者として情報システムによる金融機関へのモニタリング情報提供等を中心とした在庫管理を実施する、本邦初のケースになる。
さらに三井倉庫は各金融機関と連携しながら、各都道府県においてABL倉庫会社全国ネットワークを構築中。今回と同様のスキームを積極的に全国展開することで、各金融機関が推進するリレーションシップバンキングの強化に貢献するとともに、既存の物流サービスの付加価値を高めていくとしている