ソフトバンク・フレームワークス（ＳＢＦ、中本浩社長、東京都江東区）は３日、メールアドレスだけで全国一律９９０円で荷物が送れる「メルアド宅配便（メルアド便）」で「フェイスブック」アカウント対応サービス機能を追加するとともに、企業のキャンペーンなどに最適な「法人メルアド便」を開始する、と発表した。
　メルアド便は、相互の氏名、住所、電話番号といった個人情報を保護したまま荷物が送れるサービスで、メル友、ＳＮＳ（ソーシャルネットワーキングサービス）、ブログ、オークションユーザー間の「モノ」のやり取りのニーズをとらえた配送サービス。２００９年12月の提供開始以来、ネットコミュニティで評価されている。
　特定のオークションサービスや通信販売に用途を限定せず、メールアドレス、ツイッターＩＤに加え、日本国内利用者数３８５万人を超えるフェイスブックのアカウントでも荷物を発送できるようになった。フェイスブックの友達同士の場合、ウォールへ受け取りの諾否確認を書き込むことで、これまでのメルアド便サービス同様に使える。
　また、法人企業が収集したメールアドレス、ツイッターＩＤ、フェイスブックアカウントなどの情報だけで、お届け先情報の取得から発送までをメルアド便が代行するサービスをスタート。これまで法人企業からプロモーションでの利用依頼を受けた実績を生かし、様々な業種・業態・規模の企業でも利用可能な新たな管理システムを開発するとともに、法人向け料金を設定し、サービスメニュー化した。
　法人メルアド便は、品物の発送にとどまらず、収集したＩＤ情報を各法人企業に提供するＩＤ管理システム「サファイア」を通じ、データの取り込み、お届け先情報の管理から配送先情報収集状況および送付物のステータス管理までを総合サービスとして提供。ＳＮＳ運営事業者の会員間での発送や企業のサンプル商品無料頒布、懸賞キャンペーンなどに利用できる。
　とくに、企業のサンプル商品無料頒布、検証キャンペーンでは、ツイッターＩＤ、フェイスブックアカウント情報を収集するだけでプロモーション活動ができるため、応募者の個人情報の集計管理業務などの負担を軽減。応募者も、従来は当選結果にかかわらず収集されていた個人情報を事前に提供することなく、気軽に応募できるようになる。
　同社では「キャンペーンスタッフによる街頭での頒布、各種媒体でのＰＲ、返信ツール作成およびコールセンターでの応募者管理など膨大な工数がかかっていた。法人メルアド便は『まったく新たなプロモーション手法』で、消費財メーカーやマーケティング支援企業、広告代理店、放送局など幅広い活用とマーケティング、プロモーション効果が期待できる」としている。