SCM共同ネット研究会▼一般社団法人設立記念講演会 
2011年08月19日SCM共同ネット研究会(滝沢保男理事長)は4日、一般社団法人設立記念講演会を開いた。法人化プロジェクトを発足から半年、7月6日に一般社団法人としての登記を完了した。基調講演に先立ち、滝沢理事長が8年間の活動を振り返るとともに、今後の活動方針を説明した。
SCM共同ネット研究会は、2003年6月に発足し、組織体制を整え、同年10月から第1期をスタートさせた。基軸である物流活性化ビジネスモデルも当初の2分野から6分野まで拡大。昨年は東京都港区芝浦のイーソーコ(遠藤文社長、東京都港区)のシェアオフィスに本部事務局を移し、「共同営業ソリューションセンター」を開設した。
「ヒューマンネットの構築」と「共同ビジネスの展開」という設立目的にかなった組織を整えるため、株式会社ではなく一般社団法人化を決めた。今後は、①次世代共同物流事業②ICLT(情報・通信・物流・技術)事業③コンサル・教育事業④物販事業⑤イベント事業――に注力し、各事業を通じて物流会社の収益アップを支援する。
滝沢氏はあいさつの中で、「8年間のうち2度入院して、生死の境をさまよった。会員の皆さんのご期待の入口にようやく立ったところ」と強調。最近の物流環境について「東日本大震災以降、一極集中型から分散型に変容し、日本全体でネットワークをどう作っていくかが大きなテーマとなる。いかに共同ビジネスを作っていくか皆さんと連携していきたい」と呼び掛けた。
また、会員企業からは鈴木清氏(秋元運輸倉庫取締役部長)が「SCM共同ネット研究会とのお付き合いは3年前から。今では、当社の物流事業に多大なご支援を頂いている。後程講演する鈴木勉先生にコンサルティングに入っていただき、業務部門にまずトヨタ生産方式(TPS)を導入した。厳しいご指導をいただいている」と報告。
友田昭二氏(トワード物流本部長)は、「会の発足時から参加しているが、滝沢理事長のヒューマンネットと熱い思いが伝わってくる。色々な仕組み、仕掛けができてきて、この会が物流会社にとって意義深くなっていくことを期待したい。それには会員が協力し合うことが必要で、滝沢理事長の理想を現実にしていきたい」と語った。
基調講演では、SCM共同ネット研究会の徐瑛義幹事(東京税経センター代表パートナー)、物流コンサルタントの鈴木勉理事がそれぞれ「変化に対応する創造経営」、「トヨタ生産方式から学ぶ人材育成」をテーマに講演した。