今、埼玉があつい − 62 
埼玉の物流不動産需要が増えてきているという。規模は大きい、小さいに関係ない。そこには、賃料が都心部に比べて比較的安いということと、地震への対策という考えがあるようだ。
東日本大震災時に、都心部では浦安を中心に被害が大きかった液状化現象。建物は大丈夫でも、周辺の道路状況が寸断されてしまえば、物流機能が果たせない現状を目の当たりにした。
さらに、関西などでは震災の影響が小さく商品が売れていたこともある。物流拠点が動かないと、商品販売機会をロスすることとなる。
そこで、湾岸地区にある物流拠点では、独自で地盤を調査したり、内陸部への移転を検討したりしている。2拠点化によるリスク分散という考えもあるが、コストアップになるのがネックとなっている。
そういった流れのなか、埼玉地区の物流不動産需要が増えてきている。内陸で、津波の心配がないことと、移転により賃料が下げられる点が大きい。
立地としても、関東圏の配送に有利だ。
特に、コスト負担力のある企業や、外資系などは、動きが早いようだ。
ただし、気をつけなければならないのは、埼玉でも、もともと沼地だったり、河川だったりするところは、地盤が弱いところがある。
リスク回避という点では、事前に地盤などの簡易調査を行うニーズなどが増えていくのではないだろうか。