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中越運送▼東港事務所新倉庫で国際強化 

2012年05月16日

 【輸送経済(http://www.yuso.co.jp)】
 2月末にオープンした中越運送(本社・新潟市、小林和男社長)東港事務所の新倉庫は、同社国際事業部としては初めての自前倉庫となる。中国には上海と広州に事務所を構え、同国北部に3カ所目の事務所設置も検討するなど、国際事業をさらに強化する姿勢を鮮明にしている。
混載貨物取扱を拡大
 新倉庫は床面積1785平方メートル、野積み部分が1105平方メートル。既存施設と合わせた面積は倉庫部分が2677平方メートル、野積み部分が1411平方メートルとなった。
 新旧どちらの倉庫も保税蔵置場として、輸出入通関が可能。一方、新潟東港に至近の立地を生かして、輸入手続きを終えた貨物なども扱う。
 新倉庫の4割の部分は保管に充て、残り6割の部分で日々動く荷物をさばく。取扱貨物全体では、輸入貨物が6~7割を占める。
 国際物流に対応した設計となっており、バースの地上高は海上コンテナ向けの114センチ。6基のドックレベラーはコンテナ重量が4トンでも扱えるよう、通過重量は11トン(リフト重量6トン含む)とした。
 今回の増築に当たっては、周囲に分散していた借り上げ倉庫の荷物を集約。窓口を一本化し、横持ち解消による効率化も図った。稼働率は現在7割程度で、さらに高める。
中国に新たな事務所も検討
 取り扱う輸出入コンテナ貨物は、貸し切りが8割、混載が2割となっており、混載貨物の獲得に特に力を入れていく。
 上海発新潟着の輸入混載便を週1便運行。川上(仕出し地)での荷物の取り込みを強化するため、便数増加や新たな定期便の運航を目指す。
 中越運送では、中国沿岸部の中ほどに位置する上海、南部の広州に加え、北部への事務所開設を検討中という。
 新潟発韓国着の輸出混載貨物も週1便運航。こちらも伸ばしていく。
 国際事業部東港事務所の長谷川正人所長は「新倉庫は、国際事業部として初の自前倉庫。これにより輸入貨物の受け入れ側である国内のハード整備が進む。海上輸送はもちろん、航空も含めた多様な輸送ニーズに対応し、顧客を支援していきたい」と話す。(矢田 健一郎)