三井倉庫、住友倉庫▼中国国内物流を強化 
2012年07月18日 【輸送経済(http://www.yuso.co.jp)】
住友倉庫(本社・大阪市、安部正一社長)、三井倉庫(同・東京、藤岡圭社長)はそれぞれ、9月をめどに、中国大手船舶会社の上海市錦江航運有限公司(錦江航運=ジンジャン・シッピング)と合弁会社を設立する。
食料品や医薬品などの消費拡大が見込まれる中国で、「中国の物流ネットワークをさらに拡充する」(住友倉庫)、「配送や保管といった総合物流を強化する」(三井倉庫)のが狙い。
倉庫延床4万と5万平方メートル
住友倉庫の合弁会社「上海錦江住倉国際物流有限公司」は、資本金2億元(約26億円)。出資率は住友倉庫が49%、錦江航運が51%。上海港の外高橋コンテナターミナルの後背地にある物流園区2期内に倉庫を建設。輸出入貨物の保管や流通加工、フォワーディング、配送などの総合物流を提供する。
新設する倉庫は敷地面積3万1000平方メートル。鉄筋コンクリート造り3階建てで、延べ床面積3万9000平方メートル。平成25年12月のしゅん工を予定。
一方、三井倉庫の合弁会社「上海錦江三井倉庫国際物流有限公司」は、資本金約3億6200万元(約47億円)。出資比率は三井倉庫が49%、錦江航運が51%。
同じく外高橋物流園区2期内に、鉄筋コンクリート造り4階建ての定温倉庫を2棟建設。総延べ床面積は約5万2800平方メートル。上海錦江三井倉庫国際物流の主要拠点として、25年11月の稼働を目指す。
錦江航運は、上海―日本・台湾、青島―日本間でコンテナ定期航路を運営。住友倉庫は錦江航運のコンテナターミナル業務を支援し、13年には「錦江シッピングジャパン」を合弁で設立。
三井倉庫は錦江航運が昭和63年に上海―日本航路を開設して以降、日中間でのコンテナ船輸送などで、20年以上の協力関係を築いている。(田口 顕佑)