物流不動産ニュース

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時間生産性 − 第5回 現場のスローガン 物流改善12の視点

一人あたり、1時間あたりの作業や出来高を時間生産性と言います。集品作業、加工作業、積み込み、配送、およそすべての物流の仕事は時間との勝負ですよね。前回のモモでは、自分の時間を他人に奪われてしまう事件を扱いましたが、どんな人もみんな時間を意識して仕事をしているはずですよね。
「これだけの仕事だから、○時までに終えよう」というのが作業計画の基本であり、これによって会社の利益が確定します。先月の実績と昨日の実績が分かれば、今日の計画が立てられる。午前中の実績を比較すれば問題点の発見もできる。「そんなことは当たり前」と思われるでしょうが、物流現場に掛け時計のない職場もたくさんあるのです。みなさん、腹時計が正確なんでしょうか。今日の作業計画が生産性に根ざした目標を設定していない現場もたくさんあるのです。
目標のないところで利益が出ない、ミスが多い、儲からないと問題を指摘するが、本末転倒といえないでしょうか。
 タイムマネージャーこそ物流管理の基本であって、担当者、センター長、配送マン、物流部長は毎月の総時間、総工数を記録できていなければならないのです。
 時計があるか、作業予定に終了時刻があるか、明日の予定工数はどうか
時間生産性を取り入れているなら、このような資料や現物を見ることができるはずです。生産性に関係する最新の資料がなければ、すぐにでも始めなければならないのです。
 時間を盗まれればその分損をします。現場に期限の習慣がなければ、忙しい、忙しいと時間が過ぎてゆく。そして、様々な問題を引き起こす。人手が足りない、間に合わない、残業が減らない、やり直しが多い、ミスが出る。
物流コスト競争で儲からない原因の多くは、時間管理のまずさにある現場は多い。同じ料金でもきちんと利益管理ができている現場は、あちこちに時計があるし、作業記録に時刻が書かれているものです。もちろん、最新の生産性データが分析されているということが大切です。
1年間525,600分は誰にも与えられています。お金を稼ぐなら天から盗め、とも言います。特別な努力や苦労、必死にやらなくても真剣に自ら与えられた時間を大切に管理すれば、その他の人よりも会社よりも、優れることができるのです。このことを天から盗むと呼ぶのです。
(イーソーコ総合研究所主席コンサルタント 花房 陵)