物流不動産ニュース

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【2018抱負】物流不動産ビジネスで「強い物流」実現を/イーソーコ㈱ 遠藤 文 

明けましておめでとうございます。
旧年中はイーソーコグループをご愛顧賜り、厚く御礼申し上げます。

2017年は、政府が進める自動運転の実証実験をはじめ、世界トップクラスのプロ棋士達を連覇したアルファ碁のディープラーニングに象徴的されるように、AI技術が身近に感じられる年になりました。今後の日本経済において、最新テクノロジーへの期待が大いに高まった1年でした。

一方、物流業界では急成長を遂げたネット通販と比例して、宅配便の取扱量が増加しています。再配達問題も伴い、ラストワンマイルを担う配送業者への負担が増加した結果、荷受量抑制と宅配便料金値上げなど、昨年は物流業界がもっとも注目された年でありながら、物流再構築への難しさが露呈されました。

首都圏の大型先進物流施設の新規供給量は、2016年に32.6万坪、2017年から2020年の4年間の合計は123万坪、年間平均では31万坪の新規供給があると予測されています。これは2006年から2015年までの年平均17万坪に比べ、8割以上多い供給となり、2020年末での市場規模は2015年末比で1.8倍の350万坪と見られ、今後も高い数値が見込まれています。

激変する物流環境に対し、政府が推し進めるキーワードは「強い物流」です。新たに策定される「総合物流施策大綱」では、これからの物流に対する新たなニーズに応え、経済成長と国民生活を持続的に支える「強い物流」を実現するための取り組みとして、「繋がる」「見える」「支える」「備える」「革命的に変化する」「育てる」の6つの視点が示されました。

イーソーコグループではこれら6つの視点に加え、物流不動産ビジネスを用いた「物流改革」も「強い物流」に貢献できるものと考えています。その一環として、先進物流施設林立の影で発生する旧保管型倉庫の空き物件をスタジオ、店舗、オフィス、カフェなど、魅力的な空間に蘇らせる倉庫リノベーションを積極的にご提案し、成功事例を着実に積み重ね、お客様から高い信頼と評価をいただいております。

これにより、「倉庫はCOOL!(カッコいい!)」といった価値観が多くのお客様に定着されました。若手社員たちは倉庫リノベーションで創意工夫を凝らし、付加価値をつけることでお客様に喜んでいただき、仕事へのモチベーションアップにつながりました。

また、物流不動産ビジネスを広く知っていただくことを目的として、2017年には「物流不動産ベーシック研修」「ワンデーセミナー」「日本物流不動産評価機構(JA-LPA)セミナー」、流通経済大学での「ロジスティクス実践講座」などの講演を通じ、約830名の方にアピールした結果、物流不動産ビジネスへのご賛同の輪が全国的に広がりました。

夏季と冬季に催したインターンシップでは、25校の大学から延べ60名の学生にご参加いただきました。その効果もあり、4月には8名の新入社員を迎え入れます。イーソーコが推進する物流不動産ビジネスの新3K「稼げる・カッコいい・感動する」に憧れて入社する社員たちを、物流サービスのあらゆる関連分野に精通した「物流ユーティリティープレイヤー」として育成・輩出いたします。

物流ユーティリティープレイヤーの派遣先となる合弁会社は現在13社となりますが、2020年までに30社設立を目指します。戦略的人事異動を行う「ジョブローテーション」や社員の多様な個性を活かす「ダイバーシティマネジメント」など、イーソーコグループ独自の働き方改革を実践しています。

昨年は不動産業界においても、物流不動産ビジネスへの注目度が高まり、セミナーや執筆の依頼を多数いただきました。ありがたいことに、会長の大谷巌一と日本大学の鈴木邦成教授の共著による「すぐわかる物流不動産~倉庫から物流センターへと進化したサプライチェーンの司令塔」(白桃書房発刊)が、文部科学省学術団体の公益社団法人 日本不動産学会の2017年度「日本不動産学会賞 著作賞」を受賞いたしました。

このように物流不動産ビジネスのニーズが高まる中、社員一同、本年も最先端のIoTを用いながら、物流業を基軸に不動産、建築、金融、ITなど、関連業界の発展に寄与できる存在でありたいと考えております。

本年も引き続き、イーソーコグループをご支援賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。

平成30年元旦

イーソーコ株式会社
代表取締役 遠藤 文