三菱化学エンジニアリング▼物流全体の最適化を提案 
2008年08月04日 【物流ウィークリー http://www.weekly-net.co.jp/】戦略的な物流体制の構築を支援──。三菱化学エンジニアリング(東京都港区)は、物流センターの立地検討から実際の設計・施工、そして輸配送などのオペレーション効率化にわたるまで、エンジニアリング会社のノウハウを生かし、独自の目線から物流事業者を支援している。同社プロジェクト第2営業部の中川朋晃部長代理(生産・ロジスティクス担当)に話を聞いた。
中川氏によると、同社が物流に関する事業を開始したのは1976年のこと。以降、80年代の「マテハンの高度化によるセンターの自動化」、90年代後半の「ハンディやカートピッキングを使った『人海戦術』によるセンター運営」、00年代に入って勃興した「3PLセンター」など、時代ごとの業界の流行をすべて経験してきた。
建築・設計にかかわるソリューションが本業だが、「最近は特にコンサルティングに注力している」。同社が得意とするのは「数理的なシミュレーション」で、顧客から寄せられた数値データをもとに、コスト改善に最も効果のあるプランを作成するという。それも、「倉庫内の在庫数」といった拠点内最適ではなく、「輸配送も含めた、(物流)全体の最適化」を図る役割を担う。
顧客からの依頼で最も多いのは、「拠点集約に関する相談」。同社は配送先までの距離、回数、在庫数などの多角的なデータから、どのエリアに拠点を設けるのが最も効率的かを、コンピューターによるシミュレーションで割り出している。
約30年にわたる同社の経験が生かされており、「(シミュレーション通りに拠点を設けた場合)ほぼ期待通りの効果が得られる」というシミュレーション精度の高さが、同社の何よりの強みだ。
また、拠点新設のほかにも、「設備投資や、大幅な業務フローの見直しなどのタイミング」などで、同社のノウハウを頼る顧客が多いという。多くの大手・中堅スーパーの配送センターに関する事例を持つが、最近では、組織再編の最中にあるコープ関連のプロジェクトを多く手がけている。
物流に限らず総合エンジニアリングを展開している同社。「環境に特化した部署もあるため、CO2排出量に関するシミュレーションなども可能」と、守備範囲の広さをアピールする。
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