秋元運輸倉庫▼物流安全大会に40人が参加 
2010年11月19日 秋元運輸倉庫(本社・東京、荒牧俊夫社長)は11月10日、都内で第3回物流安全会議を開催した。協力会社から約40人が参加した。
あいさつでは「荷主、お客様から、事故やトラブルに厳しい目で見られる。当社でも事故・トラブルゼロ運動を行っている。効果は出ているがゼロにまではいかない。この大会を通して、事故・トラブルゼロに皆さんと一緒に達成していきたい」と同社酒井利之第2事業部部長代理が語った。
事故事例から、報告・連絡・相談の徹底を促した。
同社小林裕幸第二事業部次長が「事故事例から物流品質を学ぶ」と題し講演。実際の異常品の納入や、商品の数を確認しなくて問題に起こったことなどを説明。事故やトラブルの状況を細かに伝えることで、安全・連絡の重要性を強調した。
小林次長は「荷物に異常があった場合は、お客様がいいと言っても、納品せずに戻すように。この徹底をお願いしたい」とした。実際に、袋が破けたものを納品した事例を紹介。「もし、そのお客様の商品に異常物混入があった場合、責任問題が発生する。破れた袋が直接の原因でなくとも、信頼関係が崩れる可能性もある」とした。さらに「お客様には、”どうしましょう?”とは聞かないように。暗に受け取ってくださいと言っていることになってしまう」と注意した。
別の問題では、現場に着いたら、顧客担当者に連絡し、搬入開始だったのだが、「ドライバーが前に行ったことのある現場で、お客様の担当者に連絡せずに、ガードマンに言って搬入を開始してしまった」という。顧客からは、指示に従わなかったというので、当日の搬入は中止に。「ちょっとした”大丈夫だろう”という過信から、問題に発生する」とした。
小林次長は「何かあったら連絡を。現場で分からなかった場合も、弊社にどんどん気軽に相談してもらいたい。荷主さんに問い合わせたり、対応の方法を指示したりといった体制はできている」と語った。
関東西部運輸からは、ドライバーの安全教育について、DVDを使った説明があった。DVDは西部運輸グループが作成し、グループ教育に利用しているもの。プロのドライバーとしての心構えや、運転の技術など、トラックドライバー向けに編集されていた。
現在、同社のコンサルタントを行っているエンバイロメント フレンド カンパニーの鈴木勉代表がトヨタ生産方式を活用した改善事例を紹介した。
鈴木氏代表は「トヨタ改善方式の根本は“人”。コンサルがいなくなっても改善が秋元運輸倉庫さんに根付くように“人”を教育することがポイント」と語った。
実際には、改善のやり方、考え方を説明しながら、全員参加で、実際の現場の改善を実体験させていく。社員が改善案を出していく風土を形作ることに力を入れている。