日本政府▼震災がらみの企業に低金利融資 
2011年04月14日 政府は、東日本大震災で影響を受けた企業向けの危機対応融資枠を拡充する。直接被災した会社のみならず、部品供給や電力不足さらには原発事故の風評被害などで運転資金が不足している会社も対象に加え、低い金利の融資で震災の2次災害を防ぐ。
危機対応融資枠とは、政府がさまざまな危機に備えて日本政策金融公庫に設けている融資枠のことで、2008年に創設された。当初の枠は660億円だったが、リーマン・ショックを受けて段階的に拡大傾向をたどり、10年度は3.8兆円にまで膨らんだ。11年度の当初予算は約1300億円に絞り込まれたものの、今回の震災の影響を重く見た政府は、11年度第1次補正予算案に3兆円程度の融資枠を盛り込むことを決めた。
融資の対象となる企業は、製造業では資本金が3億円以上の大手・中堅クラス。実際の審査は、日本政策投資銀行や商工組合中央金庫などが担当する。
なお政府は、今回の大震災で甚大な被害を受けた企業の事業主に対し、社会保険料の事業主負担を1年分免除する方針も固めている。