RS推進協▼会員拡大へ体制強化、ルール標準化を推進 
2013年11月01日 押入れ産業などレンタル収納スペース(=RSS)事業者で構成するレンタル収納スペース協議会(=RS推進協、代表理事・多田充伸押入れ産業専務)は200社を目標に会員拡大を図るため、組織体制を強化。業界ルールの標準化や非会員事業者の加盟促進に向けた情報発信を進める。
8月、藤井宏幸理事(京葉物流社長)を委員長に、会員大手3社の代表者で構成する「業務推進委員会」を立ち上げた。不良債権の回収などRSS事業者に共通する法務・税務問題を整理。契約書や対処法などのルールの標準化を図るマニュアル整備を検討していく。各社営業施設の環境配慮のための取り組みも支援する方針。
非会員の事業者に対する情報発信も強化する。同協議会の存在とともに、安心・安全なサービスの提供を行う優良事業者に付与する「RS推奨マーク」の価値をアピールしていく。
同協議会は今年度、「収納教室」開催など消費者向けPRも実施してきたが、会員や業界向け活動を重点とすることを明確化。「消費者ではなく、まずは事業者に協議会やRS推奨マークの価値をPRし、会員を拡大していく。業界ルールの標準化は加盟のメリットにもつながる」(吉田得生事務局長)。
欧州の業界団体とも提携へ
海外の業界団体との交流もさらに広げる。日本を含むアジア市場に関心を抱く欧州の収納ビジネス業界団体「FEDESSA」と、提携に向けた関係構築を進めていく。
9月には、提携を結んだ米国の業界団体セルフ・ストレージ・アソシエーション(=SSA)の定期大会に参加。古川浩延押入れ産業専務らがSSAのマイケル・スカンロン会長と会談。米国での収納ビジネス拡大の経緯や日本市場の現状について、情報・意見交換を行った。
RS推進協の会員数は9月末現在で30社(正会員19社、賛助会員11社)。会員企業全体の売上高は平成24年度で約75億5000万円。レンタル収納業界全体の市場規模は24年度で約208億円(矢野経済研究所調べ)と推計されている。(輸送経済・水谷 周平)