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4月以降の割引案公表▼高速道路各社 一部で条件厳しく 

2014年02月28日

輸送経済

 高速道路各社は2月14日、4月から始まる新料金案の詳細を公表した。トラックの利用が多い大口多頻度割引は来年度、利用頻度に応じて割引率を最大50%に拡充する。一方、深夜時間帯の割引はいまの50%から30%に縮小。地方で行う平日朝夕の割引も、1カ月の利用回数によって割引率が変わる仕組みに改める。
 新たな料金案は2月27日までに意見公募(パブリックコメント)を実施した後、国から許可を得て正式決定する。
 新料金案のうち、大口多頻度割引は来年度に限り、最大割引率をいまの30%から50%に引き上げることが決まっている。4月から始まる消費増税の影響を抑えるためのもので、今年度補正予算を使って一部財源を賄う。
 4月以降の大口多頻度割引で大きく変わるのが、1台の車両が1カ月にどれだけ高速料金を支払ったかで割引率が決まる「車両単位契約」だ。1カ月当たりの利用料が1万~3万円の場合、現在15%の割引率が来年度30%に拡充される。3万円を超える際は最大40%引き。一定額以上利用すると10%割り引く「契約単位割引」は維持する。

朝夕割は利用回数判断

 一方、地方の平日午前6~9時、午後5~8時の間に行う割引は内容を大きく見直す。
 これまでは該当する時間帯に通る車両全てに50%引きを適用してきたが、4月以降は利用回数により割引率を決定。1カ月当たり5~9回の利用で30%、10回以上で50%割り引く。割引を希望するユーザーは事前登録が必要で、NEXCO各社は1カ月の利用頻度に応じて翌月の還元額を判断する。
 渋滞のない夜間の高速利用促進を目的に導入している深夜割引も縮小。50%だった午前0~4時の割引率が、今後は30%になる。

一般有料道路で適用除外も

 また4月以降、一部の一般有料道路は割引対象から除外される見込み。例えば、大口多頻度割引や朝夕割引が適用されていた京葉道路がその1つで、今後この区間は割引が受けられなくなる。
 理由について、NEXCO東日本は「一般有料道路はそれぞれ独自採算で事業を行っていることを考慮した」と説明。ただ、トラック業界からは「もう少しユーザーの視点に立ってほしい」との反発が出ている。(小林 孝博)