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首都圏と近畿圏で物流施設空室率が上昇 

2017年01月19日

CBREは1月11日、調査レポート「不動産マーケットアウトルック2017」で、物流市場では、首都圏と近畿圏で新規供給が需要を上回り、平均空室率は上昇したと発表した。

物流施設に対する需要は2016年も拡大したものの、首都圏と近畿圏では新規供給が需要を上回るペースで増加している。両都市圏とも平均空室率は年間を通じて上昇した。ただし、いずれの都市圏でもエリア全域で需給ギャップが拡大しているわけではない。

首都圏では、4エリアの中でもっとも内陸にあり、かつもっとも新興である圏央道エリアで空室率が大きく上昇し、2016年末時点の空室率は20%前後となる見込み。今後も新規供給が集中するため、空室率は更に上昇すると予想している。

その他3エリアでも空室率は2016年後半に上昇したが、いずれのエリアも空室率は10%を下回っており、今後も大きく上昇することはないとしている。

近畿圏では、大型開発が本格化する内陸部では需給は依然としてタイトである一方で、従来から物流施設の集積地である湾岸部ではテナントの動きが鈍い。

今後はいずれのエリアでも新規供給は増加する予定だが、エリア間で需給バランスの格差は更に広がる見込み。

首都圏・近畿圏に遅れて大型マルチテナント型物流施設(LMT)の開発が本格化してきた中部圏では、依然として潜在需要に供給が追い付いていない状況なため、供給が集中する時期に空室率が一時的に上昇することはあっても、総じてタイトな状況が続き、賃料も上昇基調が続くと予想している。

【 LNEWS http://lnews.jp