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アスクル▼火災で記者会見、代替施設を3月末までに所沢・平和島で稼働 

2017年03月18日

アスクルは3月9日、「ASKUL Logi PARK首都圏」の火災鎮火を受け、記者会見を行った。

岩田彰一郎社長が火災の状況、周辺環境調査、近隣説明会について、物流担当の川村勝宏執行役員が、緊急対応計画について、経営企画担当の玉井継尋執行役員が業績への影響について説明。

火災の状況については、従来通りの発表で、2月16日に発生し、2月28日に鎮火し、負傷者は2名(既に退院)、2月19日には6世帯に避難勧告が出されたが、2月22日に解除されている。火災の原因については、消防法に基づき総務省消防庁の長官調査(消防庁長官の自らの判断による火災原因調査)を行っており、火災の要因については「調査中」ということに終始した。

今回の火災を受け、岩田社長は「原因は調査中だが、今考えられるだけの安全対策を図っていきたい。抜本的な改善はその後になる。EC市場が成長する中、この火災を契機に強い物流を目指し、再強化していきたい。そのためには、最先端のテクノロジーを投入し、人と商品の安全を高め、地元住民にも安心してもらえる体制を構築したい。転換点だと考えている」と話した。

近隣説明会では、約70名が出席、周辺住民と共に、この中には近接する佐川急便などの法人企業も含まれている。

緊急対応計画では、火災発生の2月16日9時に出荷を停止、18時からエリア移管で他のセンターより出荷を開始している。近隣を含む3拠点(東京都江東区青海のDCMセンター、大阪DMC、ASKUL Logi PARK横浜からの出荷に切り替えている。

現在、ASKUL Logi PARK首都圏の代替センターを3ステップに分け構築しようとしている。まず、埼玉エリアに3月末をめどに5000坪のセンター(3か所合計)を稼働させる。立地は所沢市の予定だ。

2ステップ目に東京湾沿岸の平和島周辺にこれも3月末までに、6600坪(3か所合計)の代替センターを稼働する予定。

3ステップ目のエリアは未定だが、9月末をめどに8000坪程度の代替センターを構築する予定だ。

ASKUL Logi PARK首都圏の従業員は約760名。代替センターで雇用継続としているが、現在のところ運営を担当しているASKUL LOGISTの従業員280名のうち、大半は残るものの、派遣社員480名については話し合いの途中だという。川村執行役員は「熟練の人も多く、全員が残ってくれることを願っている。そのため、送迎バスなどの手配も用意している」と話す。

今後の物流センターについても「新センター建設となれば、当然さまざまな基準はより厳しいものになると思う。レベルを上げていかなければならない。今後の調査結果を待たなくてはならないが、三芳町の住民からはこの場所で再度センターを運営してほしいという声もあり、個人的には、この地でもう一度頑張れたらと思っている」と岩田社長。

現在、BtoB事業では全商品の注文が可能。当日配送、翌日配送の配送サービスレベルも通常どおり運営している。LOHACOは、東日本エリアで配送に遅れが生じている。自車配送で1時間刻みの時間帯指定が可能な「Happy On Time配送」については、通常運営している。

業績の説明で、玉井執行役員は「ASKUL Logi PARK首都圏の物量シェアは主力のBtoBでは全体の9%程度で他の6センターでカバーでき、BtoBには影響ない。ただ、LOHACOに関しては、全体の約62%を占めているため、早急にLOHACOをASKUL Logi PARK横浜で
拡充していく予定だ。月次売上高も2月度は前年同月比5.7%増と順調に推移している」と話した。

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