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DHLサプライチェーン▼東京・青海に治験薬ロジスティクスハブを開設 

2008年10月03日

 グローバルロジスティクスプロパイダーのDHLの、日本法人であるDHLサプライチェーン(本社=東京都品川区 ドナルド マクガーヴァ社長)はこのほど、東京都江東区青海に治験薬ロジスティクスハブを開設した。
 同社が3PL事業の1つの核に置いている、治験薬事業の好調な伸びを受けて、昨年7月に品川区八潮に開設した施設に次いで2拠点目となる。
 ハブ施設の面積は八潮と比較して約20倍の2,760㎡に拡大。DHLサプライチェーンは、この物流ハブで製薬企業に倉庫管理や輸送など治験薬のサプライチェーンソリューションを提供し、貨物追跡機能の合理化、高品質の業務管理、また製薬業界の医薬品の臨床試験の実施の基準に関する省令に基づいた基準・手順に厳格に則った業務工程の効率性を高める。
 またハブでは、2つの温度帯(2-8℃および1-30℃)で治験薬を管理し、温度許容度を厳守しているほか、セキュリティシステムやバックアップ電源等設備の厳格な管理を行う。
 そのほか青海の拠点では、これまで八潮のハブになかった治験薬の割付作業用のスペースを設けているのが特長だ。割付作業には、外部に全く情報が漏れない遮断された空間が必要。これまで、製薬企業がその都度調達していた割付作業用のスペースを治験薬倉庫内部に確保することで、治験の効率化にも貢献できる。
 さらに治験薬ビジネスに新しく温度管理パッケージを導入。これはIATA(国際航空運送協会)に準拠した、医薬品の温度管理された安全な輸送のための組立式パッケージで、内部の治験薬を常温、低温、冷凍状態で最長120時間安全に運搬できるように設計されている。このパッケージを使用することで、治験薬の温度がハブの倉庫から治験医師のもとまで常に一定に保たれるため、保冷、冷蔵、冷凍用のトラックを新たに利用する必要がなくなる。
 そのうえ、治験薬を他の貨物と同じ車両で輸送でき、お客様にとっては輸送の効率化とコスト削減が図れるようになった。ほかにも、治験薬ビジネス専任チームの担当者を8名に増員しており、技術、人員の両面によりサービスの拡充を図っている。