物流不動産ニュース

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金融不況後の物流不動産市況②▼千載一遇のチャンスを逃すな!施設集約化の検討進む 物流不動産市況

貨物量が減少している中、施設の集約化は、最も有効なコスト削減方法だ。現在の物流量に見合った保管面積への最適化を図るとともに、輸送効率化や作業効率化を実現できる。

しかし、なぜ有効な方法が、クローズアップされてこなかったのか。それは、以下の2つの問題ある多面だ。①集約に適切な施設が見つからない、②一時的に移転費用・システム整備費用などがかかるため、費用を捻出できない――。そのため、施設集約は、一部大手だけの取組みにとどまっていた。

そして不況期のいまも、荷主経営者の多くは日々の収益確保に追われ、物流施設の集約化が、コスト削減・利益創出の大きな効果を上げることを認識しているケースは少ない。一方で、現場を熟知している3PL業者や、物流作業管理者は施設集約化の重要性を認識しているが、適切な施設選びと最適な物流効率化の仕方が分からない。そのため、経営者サイドの説明がやりたくてもできない状況だ。。

①の問題に関して言えば、上記のような考え方は、一昔前のことであることを認識すべきだろう。

高機能型の物流不動産ファンド施設でさえ、空きがでている。自社施設にこだわらなければ、適切な施設をたやすく見つけられるチャンスなのだ。

そしてこのチャンスは永遠に続くわけではない。戦後最悪といわれる不況は、来年以降、再び、持ち直すとみられている。景気が回復すれば、いまのように高機能型の物流施設がたやすく取得できる保証はどこにもない。

この千載一遇のチャンスを捉えるべく、いくつかの荷主・3PL業者は、今年度下半期をメドに集約化依頼をかけている。景気が回復基調に転じるまで、こうした動きが加速することは間違いない。少しでも早く動いた企業が、より良い施設を手に入れることができるのも事実なのだ。
(イーソーコ総合研究所・編集部)