アメリカ物流トレンド見聞 その4「クリスマス商戦は“黒い金曜日”から」 - 132 
いま、アメリカの小売が熱を帯びている。アメリカの景気好調も手伝って、ECの物流も伸びている。
「BLACK FRIDAY」という言葉を聞いてことがある人も多いだろう。アメリカには収穫感謝祭である Thanks Giving Day が11月末の木曜日にあって、翌日の金曜日がBLACK FRIDAYだ。THANKS GIVING DAYが終わった瞬間、クリスマスモードに入るので、クリスマス商戦のセールが一斉に始まる日である。Blackfriday.com なんていうサイトもあって、見ると、ネット上の百貨店、セール合戦だ。Walmart, Amazon, Sears, Target, Best Buyなど名だたるアメリカの小売のバナーが一面に貼られていて、クリックするとその企業のセール画面に飛ぶ。
日系企業はパナソニックのみだった。試しにパナソニックのバナーをクリックしたら、普通に企業ページに飛ぶだけで、クリスマス商戦用のセールをうたう画面とは違っていた。(いまはセール用画面に変わっている。)おそらく来年はソニーや東芝なんかも参戦するんだろうな。
E-Commerceによる取扱高アップで、小売や物流業界はこの時期限定の人員(Seasonal Worker)確保にも躍起だ。クリスマス商戦前のアナウンスによると、Amazonは10万人、UPSは9万人、Targetは7万人、Walmartは6万人のSeasonal Workerを確保すると言っていた。実際にどれだけ雇用したのかは分からないが、まぁよくそれだけのスタッフを集められるものだ。
クリスマス直前まではセール、セール、買い物、買い物、の一種のイベントみたいな様相だが、クリスマス当日は家族と家で静かに過ごす人が多いアメリカ。このメリハリが、さすがだ。
(日本物流不動産株式会社 代表取締役 池田晃一郎)2015.12.20
日本物流不動産株式会社:平成25年設立。倉庫賃貸をはじめ、倉庫や事務所等の商業用不動産の仲介、外国人向け物件紹介サイトの運営が主業。物流業務に役立つ「物流不動産英語塾」や高品質なメイドインジャパンのアジア向けEコマース事業も展開中。