国際物流総合展―久々に記者に戻る − 46 
今回、立ち寄らせていただいたブースを何社か紹介。
【ベルギー・フランダース政府貿易投資局】
4年前、記者をやっていた時代に、プレスツアーを組んでもらい、アントワープ港を中心に取材をさせてもらった。その後の動きが気になり、ディルク・デルイベル日本事務所代表と話をさせてもらった。
欧州の窓口として、港の活用を考えていて、中国―欧州間の荷動きは好調とのこと。ただ、アメリカとの荷動きは、回復しきってはいないようだ。
リーマンショックから2年が経ったが、アメリカに関しては、本格的に回復には至っていない。
また、4年前は東欧の成長が著しく、消費財の動きが好調と聞いた。アントワープ港に上げられた貨物が、東欧までトラックで運ばれる量も増えていた。こちらも不安から、市民の消費は落ちているとのこと。
港の活性化には、岸壁の整備だけでなく、後背地の企業誘致、道路網の整備など、いろいろと必要だという。さらに、景気の動向にも左右されるが、「短期の動向で一喜一憂するのではなく、中長期的な目線が大事」(ディルク代表)という。
【富士物流】
こちらではRFID(無線ICタグ)を活用した自動棚卸ロボットを展示。それ以外にも、在庫管理にRFIDを活用しているビデオを流していた。
RFIDに関して思ってしまうのが、読み取り精度。実際は99・5%程度らしいが、その後に人でチェックを行っているとのこと。「それでも、在庫確認に要する時間は格段に削減できた。精度と言われるが、考え方の問題。精度がある程度あれば、時間削減ができるのだから、それでメリットと考えればいい」(担当者)という声は、現場で働いている方の思いを強く感じた。
【カネヤス】
伸縮自在のローラーコンベアを販売。必要なときに、自由なラインが組めて、曲げることも可能。曲げたところはバンク(傾斜)ができ、荷物が落ちないようになるという。不要なときは、縮めて倉庫の横に置いておくことができる。
こういった説明を受けると、「すごいな」と感心してしまう。ただ、残念ながら、現場を知らないために「本当に利用できるのか?」「デメリットはないのか?」といった疑問も出てくる。
ただ、こういった新商品、見ているだけでワクワクしてくるのが好きである。
(了)