物流不動産ニュース

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日本の物流の良さは「おもてなしの心」と「信頼関係」 

 今春から英語による物流不動産情報ポータルサイト「E-SOHKO.COM/ENGLISH」が本格稼動する。運営は当社が行う。このサイトは、日本最大級の物流不動産情報ポータルサイト「イーソーコ.com」に掲載されている物流不動産に関する情報を英訳し、広く国内外に公開。英語による問い合わせにも対応できる。
 今まで「イーソーコ.com」がエンドユーザー、物流事業者、不動産業者などへ日本語できめ細かく提供してきた情報を英語で提供。日本で物件を探したい外資系企業をメインターゲットに置き、インターネットを通じて、ニーズにあった物流施設を簡単に検索できるようなサイトを目指している。
 このサイトの立ち上げ目的の一つに、日本の物流の良さを海外へ発信したいという思いがある。日本の物流に携わる人はきめ細かく、商品を大切に取り扱い、顧客との信頼関係を基本とした非常に質の高いサービスを提供する。自ら考え行動でき、顧客満足のために工夫を凝らす「おもてなしの心」を持っている。英語によるきめ細かな情報提供と対応を行う「E-SOHKO.COM/ENGLISH」という新しい挑戦を通じ、日本の物流の良さを広く世界へ知らしめるきっかけを作りたい。もちろん、グローバル規模で物流をとらえることは重要だで、若い人にもっと自信を持って海外を経験して、視野を広げてもらいたいと思っている。しかし、海外のものが全てすばらしく、正しいわけではない。日本の伝統文化である信頼関係を基礎とした誠実で正確な日本の物流マンの良さを見失わないようにしたい。
 英語による情報提供の重要性に気づいたのは、アメリカ留学や物流学会での経験がきっかけだ。アメリカで開催されている物流学会には、現在まで30年以上継続的に参加している。Council of Supply Chain Management Professionals(CSCMP)の前身であるNational Council of Physical Distribution management(NCPDM)で「日本における営業倉庫」や「倉庫業から見た日本流の経営」をテーマに講演した経験もある。
 日本の物流のことを紹介し、ディスカッションをする中で、アメリカ人経営者の物流に関する考え方、事業全般におけるパイオニア精神に触れ、大いに刺激を受けた。同時に、英語できちんと日本の物流を説明し、情報提供できないと外国人に日本の物流業界を理解してもらえないということも痛感した。このアメリカでの経験が、長い年月を経て英語で日本の物流不動産情報を提供する新サイト立ち上げにつながった。
 さらに、私が外国人に興味を示したのは、両親が小学生の頃に英語の得意な人やフィリピン人の英語の先生を家に呼んで英会話を習わせてくれたり、中学校では米国ユタ州から来た先生に英語を教わったりしたことにあると思う。子供の頃の興味が、アメリカ留学になり、国際的な学会への参加になり、「E-SOHKO.COM/ENGLISH」の運営につながった。両親への恩と物流業界の不思議なご縁を感じている。これからも物流業界のために、頑張っていきたい。

 <プロフィール>
 池田光男 1969年5月米国オクラホマ州立大学大学院卒業後、米国での会社勤務を経て、71年11月東運開発専務取締役、87年5月代表取締役に就任。72年4月東京倉庫運輸社長室長、89年6月常務取締役、91年6月取締役副社長などを歴任し、現在、東運開発代表取締役社長。
 1979年NCPDM 会員、81年国際委員会Speaker、1982、83年Georgia Institute of Technology、Material Handling Short Course Speaker、1982年JCPDM 国際委員、1985年アジア物流国際会議大会委員、1987年ICAW-8,AGVS-5日本大会委員。