丸紅、上組など5社▼十勝港に飼料コンビナート、調達から製造・配送まで 
2007年10月02日【LNEWS(http://www.lnews.jp)】丸紅(株)、(株)上組、パシフィックグレーンセンター(株)の3社は9月26日、北海道広尾町の十勝港で穀物の荷役・保管を行うサイロ会社を設立し、日清丸紅飼料(株)、日本甜菜製糖(株)の2社が、同地区で配合飼料製造会社を設立することで合意したと発表した。両社の設立で、十勝港では飼料原料の保管から配合飼料製造まで一貫となったコンビナートが構築される。総事業費は140億円。
とうもろこし、小麦、大豆などの飼料用穀物価格が上昇していることから、畜産、酪農業者向けにコスト競争力のある配合飼料を安定的に供給する狙い。
5社は北海道最大の畜産・酪農地域である十勝地方の十勝港に、最新鋭の配合飼料コンビナートを建設・運営し、海外からの輸入飼料穀物を効率的に保管、加工、配送することで品質・価格の両面で競争力のある飼料を畜産・酪農業に安定して供給できる体制を構築。十勝港には6万トンクラスの大型船が接岸する岸壁が整備されており、この港湾設備を利用することで、原料、製品の荷役・保管・輸送のコストの削減が可能。
丸紅は米国、カナダ、南米、欧州などの大手穀物メジャーと多角的な提携関係にあり、調達ネットワークを最大限に生かし、トレーサビリティの確立された安全性の高い穀物を安定的にこのコンビナートに供給する。
日清丸紅飼料は、畜産・酪農の中心地である十勝地方に製造拠点を持つことにより、機能強化を図る。日本甜菜製糖は老朽化した帯広工場に替わる競争力のある工場で、規模の拡大によるコスト削減につなげる。上組は北海道での穀物取扱の拡大、パシフィックグレーンセンターは北海道への進出を果たすなど、5社のメリットが一致した。
■新設会社の概要
〔サイロ・荷役作業会社〕
名称:広尾グレーンセンター(株)(仮称)
資本金:4億6000万円
株主:丸紅(株)35%、(株)上組35%、パシフィックグレーン
センター(株)30%
本店所在地:北海道広尾郡広尾町
設備の規模:サイロ、倉庫の保管スペース4万トン
操業スケジュール:2010年10月より本格稼動
〔飼料製造会社〕
名称:とかち飼料(株)(仮称)
資本金:4億5000万円
株主:日清丸紅飼料(株)70%、日本甜菜製糖(株)30%
本店所在地:北海道広尾郡広尾町
工場の規模:鶏・豚・牛用配合飼料工場(月産3万5000トン)
操業スケジュール:2011年4月より本格稼動