キリンビール▼約1000アイテムの原材料・包材・製造工程・産地を管理するトレースシステムを構築 
2009年10月01日 NECは、食品最大手のキリングループのシステム会社である「キリンビジネスシステム」と共同で、キリンビール(本社=東京都渋谷区、松沢幸一社長)に対し、「商品情報システム」を構築した。
同システムにより、約1000アイテムの原材料・包材・製造工程・産地などの情報は精緻に一元管理され、卸・小売業者に提示する商品規格書の迅速な作成が可能となる。
キリンビールは同システムの利用で、今後、必要に応じて、部門間での商品の成分や原料の最新情報を共有するとともに、営業担当者や流通各社に対してスピーディーな情報提供を図っていく。さらに他のキリングループ内企業にも同システムの導入を行う方針。
「商品情報システム」の特徴は次のとおり。
①各種情報を一元管理するNECの食品業向けPLMソリューションを採用。キリンビジネスシステムが同システムをデータセンターで運用管理し、ネットワークを介してキリングループにシステムを提供する。
② トレーサビリティ、少量多頻度の市場動向に対応し、配合や原材料情報を一元管理することにより、商品情報を「見える化」し、キリングループのブランド力の向上を図る。
③各商品とその原材料・配合・包材・画像を関連付けて1つの統合データベースで管理。特定の原材料や包材を用いている商品を瞬時に検索したり、原材料規格書に記載された生産国・製法等などの情報が同時に確認できる。
④卸・小売業者に提示する商品規格書(原材料・製造工程・アレルギー物質/添加物の有無・賞味期限などの情報を記載)を各卸・小売業者から要求されるそれぞれ異なるフォーマットに合わせて自動的に作成する。
⑤これまでおもに営業が手作業で行っていた帳票作成を自動化することで、一般的な商品規格書を作成した場合で、約50%の作業時間を短縮し、顧客対応のスピードを向上する。また、入力ミス等の減少による精度向上も実現。