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SCM共同ネット研究会▼商用車・軽貨物車中心にECO-SAMの普及を図る 

2009年11月18日

 SCM共同ネット研究会(滝沢保男幹事長・事務局長)は、同会が推進するICLT(インフォメーション・コミュニケーション・ロジスティクス・テクノロジー)ソリューション事業プロジェクトの一貫として、会員企業の「トワード物流」(本社=佐賀県吉野ヶ里町、友田健治社長)がこのほど発売した、交通事故防止、エコドライブ推進の「ECO-SAM(エコ・サム)」の販社向け説明会を、11月11日、都内で開催した。
滝沢幹事長
(「コミュニケーションの輪とともにITツールの活用が必要」と滝沢幹事長)
 説明会冒頭、滝沢幹事長はSCM共同ネット研究会が仕掛ける共同物流事業が各所で行われていることをあきらかにし、そうしたビジネスコミュニケーションの輪を広げていくとともに、ITツールの活用を図らなければならないと提言。その有力ツールの1つとして、トワード物流の「ECO-SAM(エコ・サム)」があるとした。
 続いて、トワード物流の友田昭二・情報システム企画本部副本部長から、次のように「ECO-SAM」についての説明がなされた。
 ECO-SAMはTRU-SAM(トラ・サム)の廉価版で、ターゲットはコストのかけられない中小企業や、大型トラック以外の商用車・軽貨物車。
 中小企業にも導入できるよう、5年リースで1ユーザー月1500円を割る低価格帯を実現。機器もGPS端末をシガーソケットにつけるだけで、特別な工事は必要ない。さらにパソコンに解析ソフトも19万5000円とこちらも低価格に抑えた。
 ECO-SAMでは、GPSと地図ソフトを連動させることで、位置と走行データの情報を連携させる。そこから速度変化の割合を判断し、TRU-SAMにも搭載されていた“波状指数”という独自指数で、運転をチェック。実際の走行データから、理想の走行データを割り出し、その比較により、細かい指導もできる。
 さらに1人あたり月額500円の契約料を払えば、1ヵ月のバックアップデータから会社別・事務所別・ドライバー別のレポート提示サービスも実施していくのだという。
▼サン・トップ運輸の事例も紹介
 説明会では導入事例として、九州・熊本市に本拠を置く物流会社の「サン・トップ運輸」が紹介。同社では2年前より、TRU-SAMのうち、波状指数に特化した機能だけを活用し、ECO-SAMとほぼ同機能を享受した状態での取り組みを行っている。導入後、交通事故のゼロ達成で保険料が減り、車両整備費も減少。CO2削減での企業イメージも向上し、何よりドライバー同士の会話が増え、コミュニケーションの充実化が図れているのだという。
 実際、トワードが行ったECO-SAMの社内実験でも機器導入により、燃費が約2割改善しており、「1人2000円以下の価格で、2000円以上の効果をあげることができる。さらに時間・場所を特定できることから労務管理に役立てることができる」(友田・副本部長)便利ツールといえそうだ。