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東商物流協同組合が設立▼「軽貨物」に新風  

2010年06月17日

  【物流ウィークリーhttp://www.weekly-net.co.jp/】東京、埼玉、千葉、神奈川の1都3県で営業する軽貨物事業者らが集まり、今年4月に協同組合が設立された。
 軽貨物業界の秩序を守るとともに業界の地位向上も図りたいとする同組合は今後、会員拡大を図り、関東のみならず、全国へネットワークを広げていく考えだ。
 4月に新しく設立されたのは、東商物流協同組合(阿部観理事長、東京都港区)。同組合は、1都3県の軽貨物事業者が集まって設立された組合で、260社・3000台のトラックが加入している。
 「軽貨物は個人でも開業できる業界だけに、脆弱な業界体質だ」と話す阿部理事長。同理事長も、愛商物流の社長として軽貨物事業を手掛けているが、一般貨物と比べて業界秩序も地位も低いと感じているという。
 また、軽貨物は個人事業主が多いため、営業力の弱い業界体質になっていると指摘。協組設立は、そうした事業主らの参加を促し、脆弱な体質からの脱却を目指そうとするもの。
 阿部理事長(写真中央)に加え遠山毅副理事長(同左)、北川英夫専務理事(同右)が中心となって設立した同組合には賛同する事業主が相次ぎ、あっという間に組合員数は260社まで増えた。
 組合の事業としては運送だけでなく、倉庫の受注も請け負う。またユニホーム、ジャンパー、ステッカーなどの営業用消耗品を一括購買し、組合員に廉価で供給する共同購入や研修会の開催、パンフレット、カレンダー、ホームページなどによる共同宣伝も実施していく。
 組合加入は法人、個人いずれも対象で、出資金が5万円で月会費が1万円。また、同組合経由で仕事を受注した場合、同組合が受け取る手数料は2.5%で、それ以外は実際に仕事をした組合員の収入となる。当然、組合員自身が営業して受注した仕事に手数料は一切かからない。
 同組合では今後、公共事業の受託に関しても、積極的に進めていくとしている。「すべては組合員にプラスに働き、組合員が効率よく仕事をこなせるようになることが目的」と話す阿部理事長は、「軽貨物業界の発展に、少しでも貢献できれば」と話している。
 当面、組合員数1万を目指し、関東一円のネットワーク化を目指すとしている。さらに同組合は、「将来的には日本全国にネットワークを広げていきたい」との目標を掲げ、取り組んでいくとしている。
http://www.weekly-net.co.jp/logistics/post-5099.php