東邦薬品▼173億円投じ、東西に物流センター建設 
2011年12月01日【LNEWS(http://www.lnews.jp)】
東邦ホールディングスは11月17日、子会社の東邦薬品が、新物流センターを埼玉県と兵庫県の2か所に建設すると発表した。2013年8月までに2センターを稼働する計画。
医薬品卸売の東邦薬品では、既存の物流センターであるTBC大宮とTBC東大阪を今後の取扱高の伸長や顧客への直送体制の拡大に対応、トレーサビリティの一層の充実と東日本大震災を教訓とした災害対策を考慮し、建設するもの。
設備投資額(土地、建物、物流機器、システム等)は、TBC埼玉(仮称)が総額99億円(土地14億円、建物・設備他85億円)、TBC阪神(仮称)が総額74億円(土地28億円、建物・設備他46億円)。
新センターは、既存の物流センターで実現している出荷精度「シックス9」(=99.99994%)をさらに向上させ、「セブン9」を目指し、今までの物流センターで培ってきたノウハウを反映した倉庫管理システム(WMS)の導入する。
医薬品のロット番号や有効期限等を管理することで、得意先までのトレーサビリティを実現し、安全と安心を提供する。
ホストコンピューターとWMSの二重化、無停電装置の設置や定期的な災害訓練の実施等により、災害時にも医薬品を安定供給できる体制も整える。
TBC埼玉には、多軸型ロボットによるピースピッキング(ピースピッキングの40%)を行い、60.7人に相当する量の自動化を実現する。
梱包用のパレタイザーロボットによる自動化を実現するとともに、得意先別ピッキングによるセンターからの直納を実施し、営業所配送業務の省力化を図る。
TBC阪神は、検査薬物流センター機能を付随し、既存のWILL平和島(検査薬の物流センター)を代替できる設備を設ける。
また、配送ルート別逆順ピッキングとし、最終配送先からのピッキングとオリコンの積み込みを自動化することにより省力化を図る。
新物流センター建設の効果として、TBC埼玉の生産性をTBC東京と比較して2倍の一人当たり月間出荷額2億5000万円を実現する。
得意先別、配送担当者別出荷とトレーサビリティの完全実施に移行することにより営業所物流業務の20%を軽減し、同様に配送担当者の生産性を10%向上させる。さらに、供給先の営業所在庫を含めて10%、約20億円の在庫削減を行う。
■新物流センターの概要
名称:TBC埼玉(仮称)
住所:埼玉県久喜市菖蒲町(地番は未定)
敷地面積:2万8502.48㎡(約8622.0坪)
建築面積:1万2031.07㎡(約3639.6坪)
延床面積:3万3928.10㎡(約1万263.2坪)
構造:RCSS造3階建
最大出庫金額:400億円/月
取扱品目数:3万品目
取扱品目:医療用医薬品、一般用医薬品、医療機器、医療材料、検査薬等
カバーエリア:埼玉、茨城、栃木、群馬、新潟、青森、岩手、秋田(宮城、福島、山形)
着工予定:2012年3月
竣工予定:2013年3月
稼働予定:2013年8月
名称:TBC阪神(仮称)
住所:兵庫県伊丹市鴻池7-86
敷地面積:3万1214.08㎡(約9442.3坪)
建築面積:1万1798.06㎡(約3568.9坪)
延床面積:2万8761.25㎡(約8700.3坪)
構造:鉄骨造2階建(一部3階建)
最大出庫金額:250億円/月
取扱品目数:2万5000品目
取扱品目:医療用医薬品、一般用医薬品、医療機器、医療材料、検査薬等
カバーエリア:大阪、兵庫、京都、滋賀、奈良、和歌山、愛知、岐阜、三重
着工予定:2012年4月
竣工予定:2013年2月
稼働予定:2013年5月