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SGHD・新中期計画▼売上1.1兆円に再挑戦 

2013年04月18日

 【輸送経済(http://www.yuso.co.jp)】
 SGホールディングス(本社・京都市、栗和田栄一会長兼社長)は平成27年度までの3カ年中期経営計画をスタート。連結売上高の9割を占める宅配事業に依存する体制から脱却を図り、ロジスティクスや海外を中心に多角的な事業領域拡大を推進。海外強化などを図る目的でM&A(企業の合併・買収)に1000億円投資する計画だ。
海外事業規模3年で5倍に
 前中計の最終年度、平成24年度業績は減収増益の見通し。前中計の数値目標は、宅配の収益率低下、ロジなど他事業での競争力不足、海外事業の伸び悩みなどで未達成となった。
 新中計の売上高目標は前中計で掲げた1兆1000億円に再挑戦。営業利益は530億円(営業利益率4.8%)を目指す。基本戦略は(1)グループ収益力の極大化(2)事業領域拡大による総合力の向上(3)経営基盤の強化・高度化――など。
 ロジスティクスや海外など宅配以外の事業領域拡充に向け、国内外でM&Aや提携を積極化。「優れた企業と手を組み競争力を上げる」(和田潔執行役員)。各分野で国内3位以内の地位確立を目指す方針だ。
 グループ連結売上高の約1%にとどまる海外事業の規模は3年で5倍の450億円程度に。「国内市場縮小は明らか。永続的な成長戦略を描くには海外事業拡大は急務」(栗和田会長兼社長)。
 フォワーディングを核に、外資系企業との提携やM&Aを積極化。物量確保とネットワーク構築、アジアなど成長地域内の企業間配送網強化に乗り出す。国内外と3国間一貫物流への対応力を強化する。
投資総額は3年で2600億円に
 1月に合意したハマキョウレックスとの資本・業務提携による受託業種や品目の拡充でロジスティクス事業を強化。「単独では収益性向上に限界がある」(同)宅配事業とロジ事業の融合で、より川上からの業務受託を目指す。企業間配送を再強化するほか、館内物流や回収物流も積極展開する。
 3年間の投資総額はM&A向けの1000億円にIT(情報技術)、不動産、施設、車両向けの1600億円を加え、2600億円を計画する。(水谷 周平)