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篠崎運輸▼釜山新港にセンター稼働 

2013年09月12日

【輸送経済(http://www.yuso.co.jp/)】
 篠崎運輸(本社・さいたま市、篠嵜泰夫社長)は国際展開を強化している。7月、韓国の合弁会社が釜山新港に物流センターを稼働。来春には、別の合弁会社が同地に拠点を設ける。日本、中国の拠点と連携し、アジアで物流を提供。平成23年に提携した欧州物流大手DSVとの連携も活用し、物流ネットワークの拡大計画が進行中だ。
 「国際物流強化と海外物流拠点の拡大を目指している」(篠崎運輸)。同社の釜山新港進出は22年12月、韓国の物流企業とジョイントベンチャー(=JV、共同企業体)を組み入札に臨んだことから始まった。
 「中国現地法人で営業をする中で、アジアの他の国々にも商機があることをつかんだ。事業拡大に向け、流通加工など付加価値物流を提案するため、拠点を押さえる狙いがあった」(篠崎運輸)。
 23年12月、合弁会社DNIロジスティクスを設立。ことし7月に倉庫の床面積約1万平方メートルの物流センターをしゅん工し、8月本稼働した。来春には、別の合弁会社HNDロジスティクスが同約1万6000平方メートルのセンターを設ける。
 同地は自由貿易地域(=FTZ)。保税などの優遇措置を生かし、「自動車部品をメーカーにJIT(ジャスト・イン・タイム)納入するなど、付加価値物流を提供していく」(篠崎運輸)。現在、保管のほか、椅子の組み立てやワインのラベル貼りなど流通加工も行っている。
 また日本や中国の拠点と連携しアジア展開を図る上で、ハブ拠点としての活用も視野に入れる。
 新センターの営業を、海外荷主の獲得にもつなげる。篠崎運輸は今後数年の目標に、売上高100億円を定める。うち30%を海外取扱高で占めたい考え(現状は15%)。
 この方針の下、平成23年には欧州物流大手のDSVと提携。同社の拠点や顧客網を活用した取引も始まっている。
 今後、中国に拠点を増やすほか、タイへの進出も検討中。国際物流ネットワークを拡大し、海外取扱高を増やすことで、売上目標を達成させる。(松井 悠)