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国交省▼人材不足でPT発足 問題分析など進める 

2014年02月03日

 運輸業界で深刻化する人材不足の問題で、国土交通省は本格的な対策に乗り出す。24日、自動車局内に田端浩局長を中心とするプロジェクトチーム(PT)を発足。業界関係者と共に現状を分析し、問題解消に向けた今後の対応を検討する。

 トラック業界では、若年ドライバーの減少が長年の課題となっている。全日本トラック協会によると、20代の普通自動車運転者が全体に占める割合は、平成23年には全体の9.4%。5年の37.8%から28.4ポイント減少した。

 若年層を中心に人材不足はバス、タクシーなどでも起きており、国交省は「運輸産業全体の問題として早急に取り組まなければならない」(田端局長)と判断した。

賃金、女性活用もテーマに

 人材の確保・育成を検討するPTは田端局長の私的諮問機関として、局内の幹部で構成。24日には現場に精通した業界関係者、学識経験者を交え、現状分析や問題意識の確認が行われた。
 今後は運輸業と他産業の賃金を時給換算で比較したり、女性社員の活用をどう広げるかといったテーマも検討する。課題を短期に取り組むものと、時間をかけて行うものに分け、「実効性の高い施策はできる限り早く進める」(同)。
 トラックの人材不足について、「景気の好循環を支えるのは国内物流。課題があれば放置するわけにはいかない」と田端局長。参加者の意見を参考に、PTを正式な委員会に格上げすることも考えていく。(小林 孝博)