ことば 教えて!▼タリフ→30年前の運賃が主流 
2014年04月18日輸送経済
荷物をいくらで運ぶか決める際、基準になる価格表のこと。特積みでは重量や距離に従い細かく料金が設定されている。平成2年の規制緩和前は役所の認可を受ける必要があったが、当時から運賃表より極端に安い価格で運ぶダンピングがまかり通っていた。
運賃の認可が不要になって以降タリフを見直す動きが減り、現在事業者が使うタリフの約半数は昭和60年タリフ。「走れば走るほど赤字」とよくいわれるのは、軽油がいまのほぼ半額だった時代の運賃で長距離を走るせいだ。
近年の物量減と軽油高で、運送業者の認識も「たくさん運ぶ」から「儲かる荷物を運ぶ」に変わってきた。不採算なら運賃を見直し採算が合うよう交渉する。荷主ごとで30年前、20年前と提示するタリフもバラバラで、個別に段階的にタリフを現状に近づける粘り強い交渉が進められている。適正運賃なら油代も含めコストは十分賄えるため、燃料サーチャージより値上げ交渉を基本に取り組む特積み会社が多い。