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トラックはプラス浮上▼7~9月・利用動向 運賃も上昇圧力強まる 

2014年08月04日

輸送経済新聞社

 日通総合研究所(本社・東京、宮近清文社長)によると、7~9月の輸送機関別利用動向指数は、トラック(一般、特積み)など全輸送機関で改善。特にトラックはプラスに浮上する。運賃水準も一般、特積みともに上昇圧力がさらに強まりそうだ。
 一般トラックの利用動向指数の4~6月実績はマイナス5(1~3月比35ポイント低下)。一方、7~9月はプラス2(4~6月比7ポイント上昇)に改善。「精密機械」はマイナスとなるが、「窯業・土石」「化学・プラスチック」「一般機械」など全15業種中7業種がプラス浮上する。
 特積みトラックも4~6月はマイナス5(1~3月比29ポイント低下)だったが、7~9月はプラス3と、8ポイント上昇。「電気機械」「生産財卸」がプラスに転換。「窯業・土石」「精密機械」がゼロ水準に改善する。

宅配便利用減退弱まる

 他機関では、7~9月は改善するがマイナス水準。宅配便は4~6月のマイナス6(同19ポイント低下)から、7~9月は5ポイント上昇のマイナス1。「パルプ・紙」など6業種がプラスに浮上し、利用の減退圧力は弱まる。
 鉄道コンテナも7~9月は過半数の業種で指数が改善し、4~6月比3ポイント上昇のマイナス5。内航コンテナは同6ポイント上昇のマイナス8に。国内航空は同1ポイント上昇のマイナス16とほぼ横ばい。利用の減退が続くもよう。
 原材料・製品の在庫動向指数は、原材料が同2ポイント上昇のマイナス2。製品はゼロ水準。営業倉庫保管量の動向指数は同3ポイント低下のマイナス2となり、わずかに原材料の在庫圧縮の傾向に向かう。

トラ運賃指数はプラス30超

 トラックの運賃動向は一般、特積みとも増勢が強まる。一般トラックの7~9月運賃動向指数は4~6月のプラス31を4ポイント上回るプラス35。「食料品・飲料」「繊維・衣服」「消費財卸」など10業種でプラス幅が拡大。
 特積みトラックも「食料品・飲料」「鉄鋼・非鉄」など10業種のプラス幅が広がり、4~6月比3ポイント上昇のプラス35。内航コンテナも「消費財卸」など5業種のプラス幅が拡大し、同2ポイント上昇のプラス17に。
 鉄道コンテナは横ばいのプラス8。国内航空は同2ポイント上昇のプラス9。営業倉庫の保管料金動向指数は同1ポイント上昇のプラス9。「金属製品」など6業種でプラス幅が拡大し、料金水準の上昇圧力が強まる。
 売上高に対する物流コスト割合の動向を示す指数は、同2ポイント上昇のプラス27。物流コスト割合はさらに拡大する見通しだ。(水谷 周平)