三井不動産▼MFLP船橋1にICTショールーム開設 
2017年09月14日 三井不動産は12日、物流ICTに特化したショールーム「MFLP ICT LABO」の13日オープンに先駆け、プレスに内部を公開した。
MFLP ICT LABOは三井不動産ロジスティクスパーク船橋1(MFLP船橋1)の8階に設置、物流事業者や荷主企業を対象に同社が選定した16種類の設備・機器類を展示。庫内業務効率化に向けたコンサルティング、設備類の購入・リースの相談などにも応じる構え。
目玉展示は、岡村製作所の自動倉庫型ピッキングシステム「AutoStore(オートストア)」。高密度に収納されたビン(コンテナ)の入出庫をロボットが行う。高密度収納と自由度の高いレイアウトでスペースを最大限に活用できる。収納効率は一般的な自動倉庫の2倍、平置きの3倍に達する。
日本ではホームロジスティクス(ニトリグループ)、グローリーに次いでMFLP ICT LABOが導入3件めとなった。生産性向上も大いに期待できることから大手物流センターへの導入準備が着々進み、9施設での導入が決定しているという。
ライフロボティクスが提供する協働ロボット「CORO」は、ピッキング、段ボールの外観検査・判別、パッケージ容器の移載・整列など多彩な用途に対応。面白い導入事例では吉野家のバックヤードで、洗浄に使用されているという。
中国のGeek+(ギークプラス)の「EVE」は、アマゾンが導入するKivaシステムと同じく、ロボットがラックをピッカーの立ち位置まで搬送するシステム。日本では現在、日立製作所とGROUNDが同様のシステムを提供。Geek+は中国の通販大手アリババの現場で導入しており、高さ28mmの筐体が持つ搬送時のラック安定等のメリットを活かし、日本国内での普及を目指す。
その他、追従運搬ロボット(日本電産シンポ)、RFIDハンディーターミナル(デンソーウェーブ)、位置即位システム(CEC)、自動包装システム(レンゴー)ほか、倉庫内物流で活用されるソリューションを常時展示。予約制で内覧可能。「ショールームで機器をお見せするだけではなく、お客様の課題を解決するためのソリューションパートナーを目指したい」と寺島道人ロジスティクス事業部長は語る。
ICT LABOが設置されたMFLP船橋1は1年前の2016年9月に竣工。ららぽーとTOKYO・BAYに程近く、JR南船橋駅から徒歩圏内にある8階建ての大型物件。倉庫面積は約14万m2(4万2000坪)。殺風景な外観にしたくない目的から、外装にルーバーを設置するなど、こだわりを持つ。
2012年に物流不動産業に参入した同社は5年あまりで15棟を開発、2020年までに新たに13棟竣工を目指す計画だ。