伊東電機▼「ロボットらしくないロボット」新ピッキングシステム開発 
2018年08月18日伊東電機は7日、兵庫県加西市の東山第二工場で無人ピッキングシステム「TAPS(Tray Management Auto Picking System)」の新製品プレス発表会を催し、国際物流総合展の出展に先駆け、製品の特長をアピールした。
1988年にDCブラシレスモータを採用したモータローラの開発・販売を開始。1999年にはDCブラシレスモータを駆動源とするモータローラ「パワーモーラ24」を開発。制御基板で起動・停止、スピードの可変、回転方向変更、エラー出力信号のアウトプットなど、制御のインテリジェンス化に必要な機能を充実させた。
同社はパワーモーラ24を「MDR」と総称、物流・生産現場でのマテハン分野で自動化構想を進めてきたが、MDR式マテハン技術の集大成となるのがTAPSだ。
TAPSとはトレイを活用することで、多様なサイズの貨物のオーダー集約を自動化。コア技術のMDRと同社オリジナル技術「id-PAC」を駆使することで、「より安全に、人と機械がロボットと協働する環境を目指す。マテハンの万能細胞となるMDRを活用したTAPSで、IoT革命をけん引したい」と伊東一夫社長は胸を張る。
TAPSは完全エアレスでMDRを駆動源としたモジュール(装置)に頭脳を持たせ、制御を簡単にするコンセプトを持つが、ハードの組み合わせだけではない。AI機能を持ったオリジナル制御技術と融合、トレイを活用して定型化、工数のかかる集品・品揃えのハンドリング作業の自動化を実現する。オーダー別梱包には垂直方向の空間を利用したバッファを行い、作業の効率性が向上する。
伊東社長は「ロボットは人型、アーム型と言われるが、私は人間の代わりができ、頭脳を持つものをロボットと認識する。TAPSを駆使して、物流・生産現場の生産性向上に、少しでもお役に立ちたい」と意気込みを語った。