カジュアルファッションチェーンのアダストリアは1日、グループ物流子会社のアダストリア・ロジスティクスが運営する「茨城西物流センター」（茨城県東茨城郡）内のEC物流センターを全面リニューアルし、本稼働を開始したと発表した。

オークラ輸送機のAGV（Automatic Guided Vehicle）による歩行レスピッキングシステムをはじめ、PTI・LED仕分け機などのマテハン機器を導入し、作業効率の向上とスタッフが働きやすい環境を構築した。

アダストリアは、「グローバルワーク」ほか、グループで総数30を超えるブランドを展開、国内外で約1400店舗を運営する展開する。同社の成長戦略のひとつに「自社ECの成長加速と楽しいコミュニティ化」を掲げる。

自社ECのさらなる成長拡大への対応と出荷業務効率化、スタッフの作業負荷低減による働きやすさを目指す。EC物流の現場にはAGV120台、POD（移動棚）1400台をはじめとするマテハン機器を導入した。

特に注力したのはピッキング作業だ。1フロア2万m2弱の倉庫内を動線を大幅に減らし、人が歩かないを念頭に棚の配置やマテハン機器を選定した。一方で割れ物の梱包やギフトラッピングなど、人の手を介することで付加価値を生む作業には充分に人員を割り当てることが可能となった。

今回のリニューアルにより同社は、1日あたりの出荷可能件数は従前の最大1万9000件から最大3万4000件に増加、作業生産性は現状比約1.6倍の生産性向上を見込む。