物流不動産ニュース

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物流マネーの種類と出自 origin(第2回) 物流マネー70兆円のゆくえ

巨額な物流関連マネーはどこから来ているか?そもそもマネーは財布にも金庫にも銀行にもあり、マネーの価値はどんどん下がってきている。と言うのは交換価値としての紙幣の価値と流通している紙幣を貸し借りする金利が今や限界点、ゼロもしくはマイナスになっている現在の状況を表している。
私たちの生活給与は物価には連動しておらず、どれだけの成果を出したかによって測られているから、仕事の価値と連動するのが給与なのだ。

マネーの種類を考えてみよう。紙幣と硬貨は発行している日本国政府の指示によって、日銀と造幣局は紙幣を発行している。貨幣(硬貨)は政府が独自に判断しており、記念硬貨や交換硬貨を発行している。その額は100兆円を突破しており、財布、金庫、銀行金庫に存在している。しかし、マネーは紙幣や硬貨だけでなく、通帳に記録されているデータや私たちの生活で利用している電子マネーやTポイント、楽天ポイント、Amazonポイントまでもあるのだ。

マネーが手元に来るのは次の6つの方法がある。

 ローン:一時的に借りる

 クレジット:支払いを後払いする

 レンディング:一時的に貸す(貸借は同時に起こる)

 ファクタリング:債権を肩代わりする
 
 エクイティ:資本金(初期資本と利益蓄積)

 デット:有利子負債(長期借入、ローンとレンディング)

言うまでもなく、私たちの給与は労働との交換によって行われる。物流関連のコストは物流企業の売上であり、物流活動を行う給与でもある。すると、物流活動はどれほどの規模になっているかが気になるところだ。
我が国のモノは、輸入や生産活動によって流通額は460兆円になっている。
その内訳は

 流通総額460兆円=小売業140兆 卸売業320兆 製造業90兆円

モノを動かすコストが物流費であり、物流企業の活動と自営物流も行われるのであるから、そこに生じるマネーは10%でも50兆円を下らないことが理解できるであろう。
さらに、新型倉庫の建設費用や設備関連、情報システム機材の運用費用も加算されるのであるから、我が国の物流関連マネー70兆円は決して不思議ではないのだ。

イーソーコ総合研究所 主席コンサルタント 花房陵