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姫路合同貨物自動車▼創業70年の節目迎え各種事業を展開 

2009年12月29日

 【物流ウィークリーhttp://www.weekly-net.co.jp/】前身である大同貨物自動車が設立されたのが昭和14年4月。その後の企業統合などを経て現在の社名に変更された姫路合同貨物自動車(北野穣社長、姫路市)は今春、創業70周年の節目を迎えた。
 同24年に姫路ー大阪間の免許(当時)を受けたのを皮切りに一時は精力的に路線事業も拡大したが、「40年代の初めごろから模索段階に入っていた」(北野社長=写真)という区域事業(現在の一般)へと次第に軸足をシフト。「全国に拠点を持つ区域事業者という存在でいえば当時、ある意味でガリバーだったかもしれない」と振り返る。現在は旅客運送(タクシー)や自動車学校の経営などを手掛ける関連6法人とグループを形成する。
 30年ほど前からは倉庫事業を強化・拡充しながら保管、流通加工なども守備範囲とする総合物流企業の道を歩んできた。一方、事業の根幹である安全確保に加えて環境、個人情報保護などに関連したコンプライアンスの徹底が、交通運輸産業にも厳しく求められる時代となっており、Gマークや運輸安全マネジメントに加え、今年9月には個人情報保護マネジメントシステムの一つであるプライバシーマーク(Pマーク)の認定も取得した。
 「費用対効果の観点からISOは2回目の更新を断念したが、そこで把握したマネジメントの手法はGマークの取得作業などに確実に反映されている」と社長。そのうえで「パートやアルバイトまでを含めた全従業員に周知徹底を求めるPマークも同様だが、流れのなかで対応してきた従来体制を再チェックすると同時に、あらためて組織を引き締める効果もあったと感じている」とコンプライアンスの徹底に向けた活動を評価する。
 タクシー事業も熟知する立場から、トラックとは違って運賃問題に行政が介入する同業界の現状も理解している。「新規参入に際して試験を課すようになったことは、視点を変えればトラック事業への行政介入と取れなくもない。ただ、走行距離だけで単純に語ることができないのがトラック運賃の難しいところ。国民(利用客)と触れ合うことで苦しい現場事情が理解されやすいタクシー事業と、トラックを同じ物差しで扱おうとすれば無理が生じることになる」と話す。
 かねて「相互扶助による対等な関係」を基本理念にしてきたという。トラック協会の青年部活動に精力的に取り組んできたのも「とにかく仲間の輪を広げたい」という思いが根底にあったためで、「金額が多い・少ないは別問題。ウチも(仕事を)出すし、もらう」と、なにより同業者間の協力関係を重視してきた。
 荷動きの低迷と運賃下落、高いレベルの環境対策やドライバー不足など物流の最前線は一段と厳しさを増しているが、「場面ごとに応じて最適な方法を選択することができる柔軟な企業体質、いわば中小企業の特性でもある即応力を生かしていきたい」という。
http://www.weekly-net.co.jp/logistics/post-4739.php