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安田倉庫▼保管料3年ぶり増加 

2012年05月30日

【輸送経済(http://www.yuso.co.jp/)】
 安田倉庫(本社・東京、宮本憲史社長)の平成24年3月期決算は、荷動き回復や国際貨物の取り扱い増加などを追い風に、物流事業が好調に推移。売上高343億8000万円(前期比2.2%増)、営業利益25億円(同7.9%増)と、前年実績を上回った。
 物流事業で特に好調だったのが、国際貨物取扱料。前期比10.1%増の62億6700万円で、過去最高。
 宮本社長は17日の決算会見で、好調だった要因について「昨年の海上貨物コンテナ取扱本数は、輸出が落ち込んだものの、輸入は順調だった。当社は輸入にシフトしている顧客が多く、恩恵を受けた形」と説明。
 同社は昨年度、建設資材や飲料などの輸入業務で大口案件を多数受託。東日本大震災の復興関連需要に伴い、既存顧客の取引が拡大した。
 下落が続いていた保管料も57億4000万円(同2.6%増)と、3年ぶりに上昇した。
 単価下落が続く一方、所有施設や賃借施設の稼働面積拡大により、下落分の収益を補完。北大阪営業所や守屋町営業所(横浜市)などで、新規案件や既存顧客の取引拡大を進めて施設の稼働面積を増やし、「増床効果が単価減少を補い増益となった」(宮本社長)。
 今期はKPI(重要業績指標)管理を用いて生産性向上を図るほか、IT(情報技術)機器の据え付け作業など得意分野に注力。保管料で3%、陸運料で5%の増加などを見込んでいる。