アサヒロジ▼大阪に外販中核拠点 
2013年08月19日 【輸送経済(http://www.yuso.co.jp)】
アサヒロジ(本社・東京、丸山高見社長)はこのほど、大阪市内に「南津守営業所」を開設。7月25日、開所式を行った。同営業所では主に玩具大手タカラトミーの子会社タカラトミーマーケティング向けの物流センター運営を展開。今期開始した中期経営計画の基本方針の1つ「外販拡大」の中核拠点に位置付ける。
所在地は大阪市西成区南津守2ノ1ノ95。大和物流(本社・大阪市、緒方勇社長)が6月にしゅん工した大阪南物流センター内に開設。延べ床面積2万2500平方メートルのうち約半分を賃借。バースは10トン車10台が着車可能。貨物用エレベーター、ドックレベラーを2基ずつ、垂直搬送機を1基備えた。
大和物流の施設の半分賃借
同営業所では、主にタカラトミーマーケの商品を取り扱う。西日本地区にある玩具メーカーの物流拠点、卸、家電量販店などへの配送を展開。今後も業種・業態にこだわらず顧客開拓を推進。来年以降の満床を目指し、流通加工などの高付加価値な業務を取り込んでいく構え。営業所の売り上げは年約4億5000万円を見込む。
加勢と協業体制を構築
センター運営では、物流拠点の設計、多品種小ロットの貨物取り扱いに実績がある物流企業の加勢(本社・大阪市、風間国義社長)と協業体制を構築。場内作業を加勢に業務委託。加勢が強みとする改善提案、スタッフ1人1人を分析して効率的な人員配置を図るシステムなどを活用していく。
タカラトミーマーケ向けの業務は昨年9月に受託。アサヒロジは平成23年から、タカラトミーマーケの東日本物流センター(千葉県市川市)での輸送業務を実施。製品情報や納品先への対応で培った経験も業務受託のプラス要因となった。
今後は、近接する住之江支店(大阪市住之江区)と車両、人材を共有。両事業所での物流機能の相互補完を図る。また、大和物流とも、車両・人材の効率的運用を目指した協力体制を組む。
開所式で、丸山社長は「これまで培った組織力とノウハウに磨きをかけ、加勢とも力を合わせて、安全で強固な営業所にする」とあいさつ。来賓として大和物流の緒方社長は「心強いパートナーを得た。今後は連携して、いいセンターにしていきたい」とした。
また、タカラトミーマーケティングの大内清志副社長は「単なる物流にとどまらない新しいビジネスモデルが構築できる」と期待を寄せた。
「食」「住」で外販拡大を
アサヒロジは平成27年12月期までの中計で、ビール・飲料などアサヒグループの物流基盤拡大とともに、外販拡大を基本方針に掲げる。3年後の外販売上高目標を330億円(外販比率38.8%)と設定。今後も外販拡大へ営業展開を積極化。「衣・食・住のうち、食(食品)と住(住宅関連)に重点を置き、顧客開拓を進める」(大山弘通専務)。(水谷 周平)