運輸・倉庫業▼4割が「値下げ応じず」消費増税意識調査 
2013年10月01日【輸送経済(http://www.yuso.co.jp/)】
来年4月から予定される消費税の引き上げを前に、運輸・倉庫業の半数近くが増税分の
料金値下げに応じないと答えていることが、帝国データバンクの調べで分かった。
駆け込み需要への期待も薄い中、経営維持のため、増税分の料金を収受する動きが
強まっている。
消費増税に伴う荷主の値下げ要請を「承諾しない」とする回答は41.5%で10業種中
最多。「条件や企業との関係による」との答えも38.9%と、金融(27.4%)に次ぎ
少なかった。
消費増税分の料金を確実に求めるのは「中小企業を中心に厳しい経営環境に
置かれている」(帝国データ)ためだ。引き上げ前の駆け込み需要に対しては、
41.2%が「現在も今後も需要はない」と回答。「すでに駆け込み需要がある」
とする建設(25.1%)、不動産(20.6%)と大きな差が出た。
また、消費増税による荷主の業績悪化が運輸・倉庫業に波及する可能性もある。
増税で「業績に悪影響がある」と考える企業は55.3%。特に小売り(80.5%)、
農林水産(73.3%)などは業績への影響を懸念する声が強く、「荷主の動向に
よっては運輸・倉庫へのしわ寄せも考えられる」(帝国データ)。
「規模の小さな企業は力関係で価格が決まる」といった声がある。(小林 孝博)