長時間の仕事は下請けに▼仕事と改善策を押し付ける元請け 
2014年02月28日【 物流ウィークリー http://www.weekly-net.co.jp/ 】
監査と行政処分基準の強化が実施され、とりわけ「運転者の勤務時間及び乗務時間に係る基準(改善基準告示)が、著しく順守されていない」ことが監査で発覚した場合は、即、事業停止に至ってしまう。このため、トラック運送事業者は、長時間にわたる運行に気を配らなければならなくなっており、北海道ではこの流れを受けて、元請けが長時間運行の仕事を、これまで以上に下請けに押し付けるという動きも出始めている。
約20台を保有し、雑貨を運んでいる札幌市の運送事業者は「(新しい処分が発表された)昨年の9月頃から、一部の大手元請けによる厳しい運行スケジュールのオーダーが増えた」と話す。
「現状で問題なのは大手1社だけだが、以前より拘束時間が長い仕事が振られるようになった。元請けは、厳しい仕事は自分らでやらずに下請けに押し付ける頻度が増えた」と打ち明ける。同事業者は元請けに対し「処分が厳しくなっているので、これからどうするのか」と問いただしたが、「運行時間を詰める努力をしろ」と言うだけで、具体的な改善策までも下請けに丸投げしている。