物流不動産ニュース

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特別対談「物流業界を営業から改革する!~ブルーオーシャン物流不動産の攻略法~」 

「何を買うか」ではなく、「誰から買うか」が商品やサービスの成功の鍵となる現在。営業力の強化は、業界を問わず企業の喫緊の課題だ。「営業」「Webマーケティング」を軸に売れる実務ノウハウを提供、教育している工藤龍矢・営業教育推進財団代表理事と物流不動産ビジネスの基盤を築いてきた大谷巌一・イーソーコドットコム会長に営業力強化、教育、物流不動産ビジネスの現在について話し合ってもらった。

出席者:工藤龍矢・営業教育推進財団代表理事
    大谷巌一・イーソーコドットコム会長

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営業の見える化の重要性

大谷 本日は、営業教育推進財団代表理事の工藤さんとともに営業改革の重要性、物流不動産の可能性について話し合いたいと思います。工藤さんは博報堂で大手ビールメーカーのマーケティング広告戦略などに従事し、単発キャンペーンとしては博報堂史上最高額の22億円のキャンペーンを手掛け、社長賞を受賞。ベンチャー企業勤務を経て、2004年ソフトブレーンにヘッドハンティングされ、2005年1月同社代表取締役社長に就任。ソフトブレーン退社後、営業教育推進財団を立ち上げられ、一貫してITを活用した営業の見える化、組織改革に取り組んでこられました。

工藤 ソフトブレーン時代から売れる仕組み作り、営業組織構築の手順書、グーグルを活用したマーケティングなどを組み合わせ、「勝てる営業」をパックで提供してきました。「勝てる営業」を実現するには、ITを活用した営業の見える化が欠かせません。製造、サービスなど様々な業界の営業マン向けにセミナー、勉強会を開いてきましたが、物流業界では知人の一人とイーソーコグループの方々の参加しか存じ上げません。私見ですが、物流業界は建設業界の公共工事ばかり手掛けている企業のように、積極的な営業をしない受身の方が多いように思えます。

大谷 確かに、物流業界、特に倉庫はお客様から声を掛けてもらうまで待つ、営業といっても「御用聞き」のスタイルが多いですね。ITを活用しきれず、システム化も遅れているため、属人営業であることもしばしばです。
私は根っからの物流マンで、大学卒業以来倉庫業界に身をおいてきました。その中で、従来の寄託中心の倉庫業から物流不動産ビジネスにメイン業務をシフトしました。物流不動産ビジネスは、物流施設の賃貸仲介から、物流施設をお客様に向けてカスタマイズする建設、金融の知識を絡めた総合サービスです。物流不動産ビジネスを大きくするには営業の見える化、ITを駆使した組織化の必要性を強く感じています。情報を駆使し、顧客に最適なサービスを提供するには営業の育成が鍵になります。

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工藤 ソフトブレーンのセミナーにも熱心に通っていらっしゃいました。

大谷 私は当社の社員をソフトブレーンの無料セミナーに2005年頃から積極的に参加させました。当時、工藤さんが講師を務められたセミナーで社員が「物流業界はパソコンなどITが苦手なのですが、どうすればよいでしょうか」と質問。工藤さんが、「パソコンスクールに通ってください」と答えられたのもいい思い出です。

工藤 そんなこともありましたね。今の営業教育推進財団の「売れる仕組みづくり認定講座1級(基礎編)」へ社員の方2名に来ていただいています。

大谷 営業の育成に投資は不可欠です。教育に使うお金は無駄になりません。これから物流企業は、教育にお金をかけるべきです。工藤さんのセミナーでしっかり営業のイロハを学べば、ビジネスに大きなプラス効果があります。今は、モノを作れば売れる時代ではありません。米国のアップル社のように、感性やデザイン、販売手法で稼ぐ時代です。そのためには、営業力を強化し、ユーザー目線でモノやサービスを捉え、売ることが会社の成長につながります。工藤さんの『勝てる!戦略営業術』(PHPビジネス新書)や『ルート営業のすべてがわかる本』(日本能率協会マネジメントセンター)といった著書も参考にしています。

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営業教育推進財団とイーソーコグループ、営業育成で業務提携

工藤 今回『これからは倉庫で儲ける』という本を日刊工業新聞社から2月17日に発刊されますが、荷主から「在庫は悪」とされ、倉庫業がかつての勢いを欠く時代に逆説的なタイトルですよね。

大谷 物流不動産ビジネスを本格的にまるまる1冊で取り上げたのは初めてだと思っています。物流の知識を生かしながら、不動産、建設、金融、ITの知識を身につける。ⅰ-phoneやパソコンに、グーグル、スカイプ、ユーチューブなど無料ソフトを活用するイーソーコグループのビジネスモデルをわかりやすくまとめています。今後、このノウハウを一括で物流不動産に興味を持っている企業に広め、業界を元気にしたいと考えています。ここで、重要になるのが営業の教育なのです。今回の営業教育推進財団とイーソーコの業務提携で、博報堂、ソフトブレーン時代から工藤さんが築いてこられた営業手法を物流業界に導入。よりお客様に最適なサービスを提供できる改革を推進したい。

工藤 イーソーコグループが物流不動産ビジネスを物流、不動産、建設、ITなどの知識、ノウハウをパックにして提供する中で、売れる仕組みづくりを実現する今までの私の経験、ノウハウを生かした教育手法で支援したいと思います。第2営業部というゼロベースで新しい営業部を立ち上げ、デジタルネイティブに新しい営業スタイルで物流不動産ビジネスに取り組ませるというアイディアに注目しています。

大谷 高度成長期の倉庫が足りなかった時代と違い、これからの倉庫、物流業は商流の観点を持った営業が必要です。営業教育推進財団との業務提携でイーソーコグループのサービスレベルを上げ、日本の中小企業を元気にできるようなビジネスを展開していきたいと思います。

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イーソーコドットコム・大谷巌一会長が2月17日(予定)に出版する『これからは倉庫で儲ける 物流不動産ビジネスのすすめ』(日刊工業新聞社)。物流不動産ビジネスのノウハウが詰め込まれた本だ。

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