さぁ今年もやってきましたクリスマス商戦。

11月に入り、アメリカの小売業界では “BLACK FRIDAY” が徐々に熱を帯びてきている。さてブラックフライデーって？

あまり聞きなれないかもしれないが、クリスマス商戦の火ぶたを切る日で、THANKS GIVING DAY の翌日の金曜日のことを指す。THANKS GIVING DAY とは収穫祭のことで神様に実りの秋を感謝する日。それが終わった瞬間、街中はクリスマスモードに一変するわけだが、今年は11月24日（木）が THANKS GIVING DAY。11月25日（金）が BLACK FRIDAY だ。

2年前までは、Thanks Giving Day の夜から小売店の前に人々が並びはじめ、翌朝の開店時には長い長い列を作った大量の買い物客が、殺気立った目つきをして開店を待っている。そして開店と同時に目当ての商品に殺到する。それはさながら、日本人がかつて元旦にデパートの福袋やセールに殺到したような光景だった。

しかし、昨年からその光景が少し変わってきた。ECが普及し、ネットで買い物をするようになったからだ。寒いところに長時間並び、しかも他の客に先を越され、欲しかった商品が手に入らない。別の店に行っても既に Sold Out。ネット注文であれば、暖かい家の中で買い物をすませば済むし、他の人にお目当ての商品を横取りされることもない。

BlackFriday.com なるサイトも昨年から登場した。Walmart、Amazon、Targetをはじめ多くのリテイラーやメーカーのクリスマス商戦の広告をひとつのサイトに集め、1サイトで様々な小売店の買い物ができる、いわゆるオンラインショッピングモールだ。今年、2016年は10月末から徐々に広告が掲載されており、11月中旬にはほとんどの広告が掲載される予定だ。

日本では Amazon が席巻しているが、アメリカでは Walmart や Target などの小売店も Amazon に負けじとネット販売、ネット広告に力を注いでいる。Amazon が昨年のクリスマス商戦の1ヶ月間だけで10万人の労働者を雇用したというニュースからも、その規模の大きさが想像できる。商品だけでなく、人も取り合いなのだ。

11月8日のアメリカ大統領選挙も控え、盛り上がりを見せているアメリカ。クリントンはメール流出問題でFBIが動き始め、トランプは女性へのセクハラ問題がいくつも出てきた。嫌われ者対決と言われているが、このうち1人が今後4年間アメリカの大統領になる。どちらが大統領になっても人々の購買意欲に影響を与えることはほぼないだろうが。

何かと目が離せない2016年の暮れが近づいてきた。

（日本物流不動産株式会社　　代表取締役　池田晃一郎）2016.11.05

日本物流不動産株式会社：平成25年設立。倉庫賃貸をはじめ、倉庫や事務所等の商業用不動産の仲介、外国人向け物件紹介サイトの運営が主業。物流業務に役立つ「物流不動産英語塾」や高品質なメイドインジャパンのアジア向けEコマース事業も展開中。

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