投資家が物流施設に着目している − 61 
CBREが不動産に投資している投資家の期待利回りを発表した。その中で、東京湾岸部の物流不動産の期待利回りが2009年1月の調査以来、最も低い数値となった。
http://www.cbre.co.jp/JP/Media_Centre/Pages/Release120223.aspx
期待利回りが低くなるということは、どういうことか。それは、物流不動産がより安定した投資対象という認識になったということを意味する。考え方は国債と同じである。
リスクが高いものほど、投資する人数は減る。それでも投資を募るならば、リターン=利回りを高くしなければならない。だから高利回りのものはリスクが大きいと考えられる。
今回のように、物流不動産の期待利回りが低くなるということは、物流不動産が安定的、長期的に収益になるという認識が投資家の間に広まっていることになる。
特に、今回は、首都圏湾岸部の期待利回りというのが面白い。昨年3月の東日本大震災によって、湾岸部は、津波や液状化の問題が判明。それでも、投資意欲があるということだ。
この傾向から見ると、今後も物流不動産への資金の流入は進むと考えられる。
供給過剰といわれているとはいえ、集約できるメガ倉庫の需要はまだまだあるという考えなのだろう。今後も、物流業界にメガ倉庫の建設は続くだろう。